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即身仏になろう!(Sokushinbutsu!)

なりたい→なかなかなれない→気がついたらなってた

カードを集める「五穀集めフェイズ」、集めたカードを捨てる「五穀断ちフェイズ」、そして手札をなくす「土中フェイズ」と3つのフェイズで即身仏になることを目指すカードゲーム。グループSNEゲームコンテスト2019入選作で、今年の秋に製品化された。土中フェイズが特に苦しい。

手番には山札からカードを引いた上で、ペアでカードを捨てるか、他のプレイヤーに1枚渡すか、パスをする。フェイズによってドロー枚数やペアの組み方が変わるが、基本は同じだ。

「五穀集めフェイズ」は、米、栗、麦、大豆、黍の5種類のカードが揃ったら上がりで、「五穀断ちフェイズ」は手札に五穀カードが1枚もなくなったら上がり。最後の「土中フェイズ」は手札を全てなくすか、手札を全て「鐘カード」にしたら上がりとなる。

「土中フェイズ」を最初に上がったら勝ちというわけではなく、途中のフェイズで獲得した得点を合計して勝敗を競う。そのため、引き運が悪くて先のフェイズに進めなくても、得点になる「漆茶」「入定」カードを多く出していれば勝てるかもしれない。

「土中フェイズ」は、他のプレイヤーにカードを渡すことができなくなるが、毎回山札から引かなければならない上に、他のプレイヤーからはどんどんカードを押し付けられる。手札をなくすには、同じカードのペアになるか、オールマイティの「読経」とペアにしなければならず、これが実に苦しい。あと1枚捨てれば上がれると思ったところに、要らないカードを引いてしまうというのが繰り返されることになる。

そのうち遅れていた人も皆土中フェイズに入ると押し付け合いはなくなり、後はお望みのカードを引けるかどうかの戦いとなる。「ターンはあるが、何もせず終わるかもしれない」という1回休みメカニクス(『ゲームメカニクス大全』TRN-16)である。何ターンも続くとだんだん苦しさを感じなくなってきて、淡々とした境地になってくるというところまでがシミュレーションなのかもしれない。

ゲームデザイン・猫柳生、イラスト・石野中
グループSNE/cosaic(2020年)
2~5人用/10歳以上/20~30分

Posted in 日本語版リリース

いくつ当てはまるかで推理『マスターワード』日本語版、1月22日発売

すごろくやは1月22日、ワードゲーム『マスターワード~真実のことば探し~(Master Word)』日本語版を発売する。ゲームデザイン・G.カチュー、イラスト・ニールス、3~6人用、12歳以上、15分、2500円(税別)。

オリジナルはル・スコーピオンマスク社(カナダ)から今秋発売されたばかりの新作。カードに指示されたお題に対し全員が関連しそうな単語を書いて、その中からいくつ該当するかというヒントを元にお題を当てる協力ゲームだ。

出題者1名と探索チーム残り全員に分かれてスタート。出題者はカードをこっそり見て「マスターワード」を確認し、探索チームは、「動物」や「有名人」などの指定されただけ知らされる。毎ラウンド、探索チームで相談して関連しそうな単語を1人1枚ブランクカードに書いて並べる。出題者は『マスターマインド』の要領でその中からいくつ「マスターワード」に当てはまるかを伝え、次のラウンドへ移る。7ラウンドで、3回の回答権の中で正解できれば全員の勝利。

探索チームが「マスターワード」そのものを書いてしまうと敗北になるため、「哺乳類」「肉食」「たてがみ」などの関連する単語に留めなければならない。広すぎれば特定できないし、絞り込みすぎれば当てはまらなくなってしまう。ほどよい関連語を考え、消去法も使って絞り込んでいく推理力が問われる。

各ラウンドの持ち時間は90秒に制限されており、間延びしにくくなっている。またお題カードには順番が示されており、順番が進むにつれて難易度が上がっていくのも特徴。プレイングの上達が、カードの難易度に追いつくことができるか、チャレンジングな作品だ。

内容物:マスターワードカード 150枚(全300問)、カードホルダー 1枚、手掛かりカード 30枚、解答カード 3枚、マーカー 5本、拭き取り用布 1枚、仕切り 1枚, トークン 24個、説明書 1冊

すごろくや:マスターワード