カテゴリー: は行
翡翠の商人(Merchants of Jade)
8枚を競りで分ける 競り/オークションゲームは、プレイヤー間でバランスを取るものが多く、相場感を共有しないと面白さが味わえないことから中級向けに位置づけられることが多い。『ナショナルエコノミー 』のスパ帝国が今年発表したこの競りゲームは、「8枚のカードをみんなで分ける」という仕組みによって、相場感を…
ファインサンド/サンドキャッスル(Feiner Sand)
プレゼントで変わるデッキバランス 砂のお城を作って自分のデッキをいち早くなくす「デッキ解体ゲーム」。アークライトが7月に日本語版を出す予定となっているが、その前にゲームストア・バネストがゲームマーケットに合わせて原語版を取り扱ったのでプレイしてみた。 中央に自分の木製ディスクを出して手番を始め、終わ…
ハビタッツ(Habitats)
自然公園のパズル 地形環境を整えて、珍しい動物たちがたくさん住める自然公園を作るタイル配置ゲーム。クワリ(オランダ)が2016年に発売して以来、毎年新版が出ている。今回遊んだのは2018年の第3版。クワリ特有の素朴な作りがストレートにゲームの面白さにつながっている。 タイルは中央に並んだ中から、自分…
遥かなる喜望峰 -航海の時代-(Cape of Good Hope)
レア資源を求めて 七つの海を股にかける商人となり、港をめぐりながら収入と投資を繰り返し、勝利点を競うゲーム。ゲームマーケット2015大阪でA.I.Lab.遊から発売された作品が2018年、スイッチゲームズのレーベルでリメイクされた。A.I.Lab.遊は昨年秋に『狩猟の時代』を発表し、ボードゲームセレ…
パッチワーク・エクスプレス(Patchwork Express)
先の先を読んで狙ったピースをゲット 今や2人用ゲームの定番となった『パッチワーク』(2014年)を作者がリメイクした。プレイ時間を短縮し、タイルのサイズを大きくしたのは、小学生やシニアをターゲットにしたという。とはいえ先の先を考えてパズルピースを選択する悩ましさは健在どころか、かえってフォーカスが当…
ファクトリア(Factoria)
独りなら改良、一緒ならボーナス スチームパンクの世界で、「伝説の歯車」を買うために工場を動かすボードゲーム。『グラバー』で東京ドイツゲーム賞を受賞した赤瀬よぐ氏の作品で、ゲームマーケット2019大阪で発表された。拡大再生産のシステムに、プレイヤーの思惑が面白く交叉してくる。 プレイヤー人数分ある工場…
ブリックス(Brikks)
回転エネルギー クニツィアの『フィット(Fits)』(2019年)をはじめ、テトリスをボードゲームに落とし込んだ作品は数多ある中で、昨年最注目のゲームデザイナー、ヴォルフガング・ヴァルシュ(オーストリア)がデザインしたテトリスゲーム。同氏がドイツ年間エキスパートゲーム大賞を受賞した『ガンツシュンクレ…
Heat文字クライシス(Heat Letter Crisis)
肝心なところがない漢字 チップを並べて漢字を作り、当ててもらうゲーム。チップの中に「熱中症で倒れた児童」が入っており、作成した後にその分はなくなってしまう。結構な数が抜けた後でも当ててもらうことはできるのか? 出題者と監視者以外には後ろを向いてもらい、今回の漢字を決めてチップで作成開始。使わなかった…
バルパライソ(Valparaíso)
新しいカードで成長する楽しさ チリの港町を舞台に、内陸の村と海外の間を行き来して物資を交換し、勝利点を競うゲーム。アクションカードをプロットしていくシステムだが、ゲーム中にアクションカードがアップグレードされ、できることが増える楽しみを味わえる作品だ。デザイナーは『ロココの仕立て屋』(M.クラマーと…
ベルラッティ(Belratti)
心の中で叫ぶ「ちげーよ!」 美術館員が画家に発注した絵を、贋作家のベルラッティが適当に混ぜ込んだ中から見つけ出す協力ゲーム。今年のエッセン・シュピールで行われたスカウトアクションでノーマークから1位になり、「フェアプレイのサプライズ」と呼ばれている作品である。 出展3年目となるモーゲル出版(ドイツ)…