スプリングフィーバー(Spring Fever)

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春のブラフはさらさら行くよ
スプリングフィーバー
4枚のカードを回して、ばれないように嘘をつくブラフゲーム。人気ゲームのフランス語版を出しているフィロソフィア出版(カナダ)のオリジナルゲームで、F.フリーゼの作品である。フリーゼは癖のあるデザイナーで好き嫌いがはっきり分かれるが、このゲームはフリーゼ嫌いという人でも楽しめると思う。
山札から引かれた4枚のカードには、プラスのカードとマイナスのカードが入っている。受け取ったら4枚を見て、「一番低い数字」のカードを1枚、自分の前に出し、残りをとなりの人に渡す。となりの人は本当だと思えば受け取り、山札から1枚カードを加えて、また「一番低い数字」のカードを出して渡す。この繰り返し。最後に自分の前にあるカードの合計で勝敗を決める。
「3点しかありませんでした」「んなわけないでしょ!」ウソだと思ったらチャレンジ。3枚のカードを公開して、ウソがバレればペナルティとしてマイナスカードを取らせる。反対にウソでなかったら。すでに公開しているマイナスカードを押し付けられるか、プラスカードを取られてしまう。
ブラフゲームの名作『ファブ・フィブ』のように、ウソにウソを塗り固めるようにしてカードが回っていくのが楽しいが、『スプリングフィーバー』はちょっとした戦略的要素がある。
マイナスカードには数字の大きいものがあるが、一度受け取っても、チャレンジに失敗させれば押し付けられる。これを利用して、序盤にマイナスの大きいカードを取っておいて、となりの人にプレッシャーを与えるのである。となりの人は、マイナスカードに怖気付いてチャレンジしにくくなる。その間に、嘘をつきまくってプラスカードを貯めこむのである。なので大きなマイナスカードを取っても、負けるとは限らない。
右どなりがシミーズさん、左どなりが草場さんという座り位置。シミーズさんのウソは連続で見破り、2ゲーム目に逆周りになったときも、チャレンジをことごとく退けたが、草場さんはさすが百戦錬磨。すべて裏をかかれて見破ることができなかった。でかいマイナスカードを引いてしまったときに、小さいマイナスをどこまでいえば勘弁してもらえそうか悩ましい。のどかなイラストと裏腹に、相当大人のゲームである。
Spring Fever
F.フリーゼ/フィロソフィア出版(2011年)
3〜6人用/8歳以上/20分
テンデイズゲームズ:スプリングフィーバー

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