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「ごいた」商標登録へ

石川県能登地方に伝わる伝統遊戯「ごいた」が、このたび地元の保存会によって登録商標化されることになった(北國新聞「ごいた」を商標登録へ 伝承遊びの全国普及目指す)。
「ごいた」は将棋に似たコマを使い、2人1組でチームを組んで手持ちのコマを早くなくすゲーム。能登地方の宇出津というところで明治時代に生まれ、漁師の間で遊ばれてきたという。平成11年に保存会が結成され、大会や講習会が開かれている(奥能登オヤジのログハウス 「ごいた」入門)。
今回の登録商標化は、近年東京の愛好家が注目し、コマをカード化するなど遊びやすくするための提案してきたのを受けたもの。費用は町内の企業や団体から寄付を募って集めた。「ごいた」の普及とともに、能登町の名前の宣伝にもなりそうだ。
青森県津軽地方に伝わるカードゲーム「ゴニンカン」と同様、日本の地方に伝わるアナログゲームが地元の保存会によって保存され、都内の愛好者によってウェブなどを通じて全国に広められてきている。日本のどこかに、見知らぬゲームがまだまだ眠っているかもしれない。

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南極キャロム

南極観測隊に4ヶ月にわたって同行中の小林千穂・日刊スポーツ記者からキャロムのレポートが届いた(南極名物キャロムです)。夜中、隊員の2人が「きゃっきゃ言いながら遊んでいる」様子が伝えられている。
「南極キャロム」は、東京周辺で遊ばれていたキャロム台が昭和基地まで持ち込まれるに及んで付けられた通称。中央がチェッカー(市松模様)になっている。パックのくぼみに指を入れて弾き、必ずワンバウンドさせなければならないというルールがある(南極のキャロム)。滋賀県彦根で製作されており、四隅の穴が広い「彦根カロム」とは形状を異にする。2006年9月に放映された『探偵ナイトスクープ』では、南極観測隊代表と日本チャンピオンとの対戦も放映された(彦根カロムVS南極キャロム)。
かつては「食堂のテーブル全部にキャロムを並べて、大会を開くくらい盛況だった」という南極キャロムも、今回は観測3ヶ月目にして初めてのお目見えだったようだ。船内にはパソコンもDVDもあるので、その分こういう娯楽の魅力は減ったのかもしれないが、隊員同士の交流に役立っているのだろう。
ゲーム好きの間では、「無人島にもって行きたいボードゲーム」なんていう話がよくされるが、シンプルですぐ覚えられ、時間が長くなく、誰にでも上達の余地があって、かつエキサイティングという理想的な要素を全て備えているという点でキャロムはすばらしい。昭和基地にはほかにも麻雀、ビリヤード、ダーツ、将棋、囲碁があるらしいが(南極とマージャン )、以上の要素を全て満たすとはいえない。南極に初めてキャロムを持ち込んだ先人の知恵に敬礼!