シュピール’11:3日目
会期は日曜日までの4日間だが、1日早めに帰ることにしていたので本日が最終日。早めに行ったがすでに開場しており、平日以上に賑わっていた。こうなると、お目当てのゲームが遊べる確率は低く、通りかかったときにたまたま空いていれば遊ぶというスタイルになる。1タイトルだけは終わりそうな卓の横で20分くらいねばって午前中に3タイトル。午後4タイトル。結構遊べたほうだと思う。
ティップキック(Tipp-kick)
ドイツのおもちゃ屋に結構売っている伝統的なサッカーゲーム。キッカーとキーパーの2体を操ってゴールを狙う。コマはサイコロ状になっていて、次にどちらが蹴るか決まる。ロングシュートが意外と入るのが面白い。けがわさんとガチ勝負で3対2で勝利。(Mieg, 1921)
片手いっぱいのペンギン(A Fistful of Penguins)
動物サイコロを振って得点を稼ぐゲーム。同じ動物が多く揃うほど得点が高いが、ダイスを足したり振り直したりするにはペンギンコマが必要で、そのペンギンを取るペンギンの目も適宜用意しておかないといけない。可愛い外見とは裏腹に、どのダイスを振りなおせば得か、シビアな選択に迫られる。けがわさんとサシで勝負。最終ラウンドはどちらも大量得点したが、相手から奪うリスの目で私が1点差の勝利。(Watsalpoag, 2011)
テネリファ(Teneriffa)
アフリカの島を舞台に、スペイン貴族が影響力を競うドイツのゲーム。エッセン初出展。毎ラウンド、自分の職業カードを裏にしてプロットし、左から順番に使う。壁職人で城壁を作り、その城壁で商人が得点し、農夫が作物を作り、輸出商が輸出する。しかし直後に泥棒をプロットされると、取り分を持っていかれてしまう。置く順番とプレイする順番が違うところがミソで、どの職業をどこに置いたか、すごい心理戦が繰り広げられる。デザイナーさんとけがわさんと勝負。首都の城壁で大量得点したデザイナーさんの貫禄勝利。(Holstein Spiele, 2011)
フォルトゥナ(Fortuna)
影響力を増やしてローマへの道を進むゲーム。毎回、自分の前に並べられた3つのアクションカードから1つを選んで、水・麦・ワインを作ったり売ったり、軍隊や女官を増やしたり、建物を建てたりする。使ったアクションカードは他の人に回して、代わりに次のラウンド用のアクションカードを取る。それからダイスを振って、皇帝からの恩恵を受ける。かつかつのお金で手番順が決まるシビアなゲームだが、皇帝からの恩恵だけは運で決まるのが面白い。序盤から積極的にスタートプレイヤーを取りに行ったふうかさんと、建物を有効活用した神尾さんがトップで並んだがお金の差でふうかさんの勝利。(The Game Master, 2011)
王女の舞踏会(Ball der Prinzessin)
王子様が理想の王女様を見つける記憶ゲーム。王女様を鏡の上でコマ回しして踊らせて、マントの下から見える服が、ダイスと同じ王女様を探す。これだと思ったらマントを上げて、合っていればチップがもらえる。マントと服だと言われても、スカートと下着にしか見えず。序盤にリーチしたが集中力が切れてしまって引き分け。(Haba, 2011)
エクスペディション・ディーノ(Expedition Dino)
キューブをハンマーとピッケルで落として、恐竜の化石を発掘するアクションゲーム。ちょうど1個だけ落下させなければならない。ハンマーしか使えないときは結構難しい。大人用バリアントで崩したら負けというルールにして、積極的に落としたkarokuさんの勝ち。(Haba, 2011)
ゲリー・ゴーダ(Gary Gouda)
ネズミがチーズを集めて目的地にたどり着く大箱ゲーム。取ったチーズはネズミの下に敷き、ネズミの体高が上がると通れない壁が増えていくという仕組み。しかも、どの壁が通れないかは見た目では分からないという工夫で、いくつもっているとどの壁が通れないか覚えておかなくてはならない。序盤から安全策で順調に集めた私の勝利。(Haba, 2011)
プレスルームで、U.ローゼンベルク氏が新作をプレゼンしているのを見かける。3週間前に第二子が生まれたばかりで慌ただしい中、もう次の構想を練っていた。エッセンは発表の場だけでなく、次の1年が始まる場でもある。
【フェアプレイ・スカウトアクション:金曜日18時】
1位:トゥルネー(パールゲームズ)
2位:トラヤヌス(アンモナイトシュピーレ)
3位:電力会社:原始の火花(2Fシュピーレ)
4位:ローマに栄光あれ(ルックアウトゲームズ)
5位:ハワイ(ハンス・イム・グリュック)
6位:コニーアイランド(アルゲントゥム出版)
7位:ヘルベチア(コスモス)
8位;ザ・シティ(アミーゴ)
9位:ダンジョンファイター(ハイデルベルガー)
10位:サンティアゴ・デ・キューバ(エッガートシュピーレ)
11位:ディスクワールド(コスモス)
12位:キング・オブ・トーキョー(ハイデルベルガー)
シュピール’11:2日目
今日も何事もなく気になったゲームをプレイ三昧。人気のゲームは90分クラスなので卓がなかなか空かず、しばらく待った末に諦める。行ってすぐ卓が空くこともあるので、タイミングの問題だが、あいにく時間は限られている。開場の10時から17時はあっという間に過ぎた。
ピクトマニア(Pictomania)
「妻」「ガールフレンド」「花嫁」「婚約者」などの紛らわしいお題から1つを描き分けるお絵描きゲーム。チェコゲームズのフヴァキルの作品で、ペガサスシュピーレからも発売された。場には6枚のお題カードが並び、各自ランダムにお題が指定される。一斉に描き始めて、描き終わった人からほかの人の絵を当てに行く。早く当てるほど得点なので、絵は早く描き終わりたいが、早すぎると当ててもらえないジレンマ。難易度が変えられるのがいい。最難のレベル4は散々だったが、レベル1で貯めた分で勝利できた。早速ホビージャパンが発売を決定した模様(Czech Games Edition, 2011)。
モンキーランド(Monkeyland)
めくられたチップと同じサルを探すクニツィアの記憶ゲーム。サルはめくるたびに移動するので、場所が覚えていられない。大人用に難易度の高いバリアントもある。単純ながら2つ覚えるのでも精一杯だった。神尾さんが驚異の記憶力を発揮して1位。宿に帰ったらけがわさんが当然のように購入していた。(Sirius Products, 2011)
ダンジョンファイター(Dungeon Fighter)
ダイスを的の上に転がしてモンスターを倒す協力ゲーム。フェアプレイの人気投票でいきなり上位に飛び込んできた。ダンジョンを進むたびにモンスターが登場し、ダイスを的に向かって投げる。的には数字が書いてあり、その分のダメージを与えられるが、的から外れるとダメージを食らう。英雄によってさまざまな特殊能力があり、モンスターによって投げ方が指定されることもある。さらにショップで武器や道具を買えば、新しい攻撃ができる。そういう細かい設定が、ゲーム中の笑いを盛り上げる。三層目まで行ったが、机の下からダイスを投げさせるモンスターになかなかダメージを与えられず全滅。(Cranio Creations, 2011)
空いている時間は、小さいメーカーを回って気になったゲームの説明をしてもらい、気に入ったものを少々購入。このところ日本の代理店がマイナーなメーカーまで手を伸ばしてくれるので、たいていのものは日本で訳付きで手に入る。そのため、さらにマイナーなメーカーに挑戦できるようになった。
今日は早めに切り上げて、一路デュッセルドルフへ。快速で30分くらいかかるが、エッセンよりレストランの選択肢は広い。うろ覚えだったが何とか自家製ビールとムール貝料理が名物のレストラン「シュマッハ」に到着。10人ほどで楽しいひとときを過ごした。
盛り上がりすぎて帰りはぎりぎりになった。帰りの電車でけがわさんが読んでいたボードゲーム雑誌と同じ雑誌を読んでいる人がいて意気投合。聞けばエッセンの後、隣町のドゥイスブルクに行きウィスキーの試飲をしてきたという。相当へべれけで、買ったものを見せようとリュックサックを開けたら、『世界の七不思議:リーダー』がウィスキーの瓶と一緒に出てきたのには笑った。こんな飲兵衛さんでも、普通にボードゲームを遊んでいるのがすごい。
【フェアプレイ・スカウトアクション:木曜日18時】
1位:トゥルネー(パールゲームズ)
2位:ザ・シティ(アミーゴ)
3位:祈り、働け(ルックアウト)
4位:ローマに栄光あれ(ルックアウト)
5位:ヘルベチア(コスモス)
6位:キング・オブ・トーキョー(ハイデルベルガー)
7位:イノベーション(イエロ)