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ニュルンベルク’13新作情報:クイーンゲームズ

クイーンゲームズは、ドイツゲーム的な作品から、ファンタジー、キッズ、拡張まで幅広く取り揃えてきました。

アッピア街道アッピア街道(Via Appia)
M.フェルトケッター作、2~4人用、8歳以上、45分。
ローマ帝国で最も有名な街道を建設します。石切り場から石を切り出し、加工して街道に敷き詰めていきます。価値の高いエリアを作り、都市を早く結ぶことで、ローマで最も有名な建築家となることを目指します。

アッピア街道(コンポーネント)

ロストレジェンドロスト・レジェンド(Lost Legends)
M.エリオット作、3~5人用、10歳以上、70分。
英雄となって仲間を集め、モンスターに立ち向かうファンタジーゲーム。能力の異なる英雄を1人選び、退治すべきモンスターが登場します。ドラフト方式で装備を集めて、モンスターと戦いますが、無理そうだったら、となりの英雄にパスしてもかまいません。でもそうした場合、次に引いたモンスターとは強制的に戦わなければならなくなります。

ロストレジェンド(コンポーネント)

十字路キングダムビルダー拡張:十字路(Kingdom Builder: Crossroads)
D.ヴァッカリーノ作、2~5人用、8歳以上、60分。
新しい地形ともに、新しいタスクが登場します。タスク通りに家を作れば、得点が入ります。車や船という移動手段に加え、戦士も登場して、ゲームは一層奥深くなります。

 

 

バナナパーティーバナナパーティー(Banana Party)
S.ドラ、M.ラインドル作、2~4人用、5歳以上、20分。
ジャングルでサルのギャングたちからバナナを奪うキッズゲーム。

バナナパーティー

クライシス・アナログエディションクライシス・アナログエディション:ボードゲーム(Crysis Analogue Edition: The Board Game)
S.クロイツ、D.ラウ作、2~8人用、14歳以上、60分。
パソコンやプレステのシューティングゲーム『クライシス』のボードゲーム版。さまざまな武器を装備して未知なる敵に立ち向かいます。

江戸:拡張1(Edo: Expansion #1)
L.マルツ、S.マルツ、W.パニング作、2~5人用、12歳以上、60分。
5人目のプレイヤーセットと、3つのモジュール(寺院、特権、浪人)が入っており、自由に組み合わせて遊ぶことができます。

エスケープ:クエスト(Escape: Quests)
K.A.オストビー作、1~5人用、8歳以上、10分。
同時プレイダイスゲームの拡張第2弾。2種類の部屋が登場し、プレイヤーにはクエストの達成が課されます。

このほかに、秋のエッセン・シュピールで、D.ヘンの株ゲーム『スペキュレーション(Spekulation)』リメイク再版、スペイン人デザイナーの探検ゲーム『法律家(Templar)』、S.フェルトの航海ゲーム『アメリゴ(Amerigo)』、『キングダムビルダー』と『フレスコ』でそれぞれこれまでの拡張が全部入ったビッグボックスをのリリースを予定しています。

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『斬―サムライソード―(Samurai Sword)』


家康が浪人?

将軍と侍、忍者、浪人の3勢力が正体の分からぬまま戦うイタリアのカードゲーム。今月、ホビージャパンから日本語版が発売されたばかりだ。リメイク元の西部劇カードゲーム『バン!』とは、テーマだけでなくルールも変更されている。

はじめに配られるのは身分カードと武人カード。身分カードには侍、忍者、浪人のいずれかが書いてあり、将軍以外、最後まで公開しない(『バン!』では、脱落したときに公開されるが、『斬』ではそもそも脱落しない)。武人カードは家康、五右衛門、武藏、半蔵などおなじみのキャラクターで、ライフと特殊能力がそれぞれ異なる。身分カードと武人カードの組み合わせはランダムなので、家康が浪人になったり、五右衛門が将軍になったりすることも。始まる前から会話が盛り上がるのは、日本をテーマにしたゲームの良さである。

斬‐サムライソード‐

手番には、カードを補充してから、好きなだけプレイして誰かを攻撃したり、自分の戦力を上げたりする。武器カードには間合いと攻撃力が書かれており、間合いとは、何人となりまで攻撃できるか示すもので、例えば「1」なら両どなりのいずれか、「2」なら2人となりまで。相手が「捌き」というカードで防御しない限り、攻撃力分だけライフを減らせる。

誰に攻撃したらよいかは、勝利条件に関わる重要な要素。敵陣を全て倒して生き残ることを目指す『バン!』とは違い、『斬』は名誉点を奪い合う。基本的には忍者(=無法者)が将軍(=保安官)を狙い、侍(=保安官助手)は将軍を狙う者(たぶん忍者)を攻撃する。浪人(=裏切り者)は1人しかいないので、どちらかの味方をしているように見せかけて振る舞う。この方針は変わらない。しかし名誉点は身分によって算出方法が違うので、場合によって仲間内で戦って名誉点を融通することも必要だ。例えば4人プレイの忍者は2人おり、そのうち1人は手持ちの名誉点チップが2倍になるので、そちらに集めたほうがよい。
※ホビージャパンのエラッタで、最初に配る身分カードが侍と浪人で逆になっていたのは、『バン!』がそうだったからだと思われる。『バン!』では必ず裏切り者(=浪人)が登場するが、『斬』では3~4人プレイで浪人が登場しない(2陣営で戦う)。これも勝利点を奪い合うという方式のために変更になったルールである。

変更という点では、カードをめくってマークが一致したときに攻撃成功という手の込んだカードが『バン!』にはあったが、『斬』の攻撃はいたってシンプルである。防御カードを奪ったり、ライフを奪ったりするカードが多く、ライフ回復のカード(ビール)がないこともあり、ゲーム展開が早い。

相手から名誉点を奪うのは、攻撃して相手の最後のライフをなくしたときである。しかしリタイヤはしない。再び手番が来たときに、ライフを満タンに回復してゲームを続行する。脱落しないのは改良点だと思う。誰かの名誉点チップがなくなったらゲーム終了。身分を明らかにし、陣営ごとに名誉点を合計して多いほうが勝ち。

私は侍の武藏。初手で将軍の秀吉に殴りかかったことで、忍者だったほかの2人が私を仲間だと思わせることに成功した。しかしそのことがばれて返り討ちに合っただけでなく、味方の将軍にも手打ちにされる始末。武蔵は攻撃力が高くて警戒されたことも響いた。結局、私の名誉点がなくなってゲーム終了となったが、その分将軍の鴉さんが頑張って将軍チームの勝利。4人プレイで浪人がいなかったので、5人以上で疑心暗鬼を楽しんでみたいところである。

Samurai Sword
E.スキアラ/dVジョーキ(2012年)-ホビージャパン(2013年)
3~7歳以上/8歳以上/20~40分