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ホビージャパン、3、4月の輸入リストを発表

ホビージャパンは3月上旬から4月下旬に発売する輸入ゲームリストを発表した。英語などの外国語版だが、日本語ルールが添付される。

アーキペラゴ拡張アーキペラゴ:ソロエキスパンション(Archipelago Solo Expansion)
C.ベーリンジャー/アスモデ(ルディカリ)/1人用/20~90分/2,310円
諸島開拓・開発ゲーム『アーキペラゴ』に早くもソロプレイ専用のエクスパンションが登場。
クリストファー・コロンブスのように新たな地を見つけるのか、ロビンソン・クルーソーのように一人で見知らぬ無人島に流れ着いてしまったのか、さまざまなシチュエーションのシナリオが27種類用意されており、比較的短いものから手ごたえのあるものまで、さまざまなものが加わる。
ソロプレイゲームが注目されつつある中で、人気のゲームをソロプレイ可能とするという斬新なエクスパンションだ。プレイするためには『アーキペラゴ』基本セットが必要。

ジャングルスピード ポータブル:ダーク/シルバー(Jungle Speed Dark/Silver)
アスモデ/3~4人用/15分/各1,890円
世界中で大ヒット中のパーティゲーム『ジャングルスピード』を簡単に持ち運べるよう、濡れても大丈夫なプラ製の円形のカードを、トーテム付きのカラビナに通したセット。旅行だけでなく野外やビーチでも手軽にプレイできる。
ダークとシルバーの2種類があり、それぞれトーテムの色とカードの絵柄が異なるので、2種類合わせてプレイすることも可能だ。

ジャングルスピードポータブル

ダンジョンロード:フェスティバル・シーズンダンジョンロード:フェスティバル・シーズン(Dungeon Lords: Festival Season.)
V.フヴァチル/ズィーマンゲームズ(チェコゲームズ出版)/2~4人用/120分/5250円
ダンジョン経営ゲームに役立つさまざまなものを追加する拡張セット。
「ダンジョン経営を2年間行う」という基本は変わらず、毎年の最後にもう一つの季節―祭りがやってくる。ダンジョンを立派にすれば、それだけ強力な冒険者たちがやってきてしまう。そこで新たなモンスター、部屋、罠を導入することで、来るべき決戦に備えよう。残念なことに、冒険者たちも卑怯な呪文を入手し、姑息な吟遊詩人が「英雄的な行い(?)」を鼓舞してくる。町に行く前に善行を行うよりもほかの経営者に悪事をそそのかすか、昔ながらに金鉱掘りをやめて投資に金を回すか、冒険者にめちゃくちゃにされた部屋や通路を、新たなものを作るのではなく修復するか?
選べるアクションは基本セットと同じく8種類だが、そのうちどれかが別の選択肢に変わり、さらに悩ましくなるだろう。

ウルビオンウルビオン(Urbion)
S.トーベイ/ズィーマンゲームズ/1~2人/15分/1,680円
永劫の時、夢魔(インキュビ、不幸、悪夢)とソニア(幸せ、明るい夢)は対立しながらも補い合う平衡境界『ウルビオン』で息づいていた。この都市の王として、このふたつの夢を確立しつつ、微妙な平衡を保ち続ける。そのために、様々な地域に夢魔とソニアの夢を置き、その力を縛りつつ、不和と憎悪を糧に育つ恐るべき存在である混沌に気を配ろう。
『オニリム』のデザイナーによる、夢をテーマにした1人用、または2人協力型のカードゲームで、『エクィリブリオン』から商品名変更になった再販品。プレイヤーはゲームのルールに対抗しながら、「夢」カードの山札がなくなる前に「都市」カードを協力して獲得する。勝利は12枚の都市カードの調和を保つことでもたらされる。都市カードの横に出された夢カードの合計が平衡状態(0)になったとき、その都市カードを獲得。夢カードは上手にプレイするか、適切なときに捨て札にしなければ破滅的な事態が訪れる。そして混沌カードのペナルティも回避しなければならない。

グランドフロアグランドフロア(Ground Floor)
D.ショート/テイスティ・ミンストレル・ゲームズ/2~6人/120分/7,980円
その日が来た。書類は完璧で、申請書は記入済みで、名刺も忘れずに……仕事に取り掛かろう! 今日は業務時間を何に費やそうか、何に出資をするのか、どの案件が最も重要で、最優先事項は何なのか、新たな従業員を雇うべきなのか、それとも営業のためのキャンペーンをするべきなのか―新進気鋭の企業家であるプレイヤーが、事業を成功させるためにはこのようにさまざまなことに直面する。そのためには、常に必要なのに不足しがちな労働時間と資金と従業者をうまく回していかなければならない。
同業者と取引をし、従業員を管理し、情報を集め、事務所を拡充し、次の出荷計画を立てる。いずれは巨大な摩天楼の高層階に事務所を構えるとしても、まずは一階(グランドフロア)からあなたのビジネスは始まるのだ。
出資サイト、キックスターターの企画で人気を集めた本格的な経済ゲーム。自分の事務所に配置するタイルによる能力や、テナントによる能力、リソース管理など様々な要素を備えている。

スカイラインスカイライン(Skyline)
D.ショート/テイスティ・ミンストレル・ゲームズ/1~4人/15分/4,200円
キックスターター発のダイスゲーム。都市建設は運試しではないが、このゲームで都市を作り上げることはこれまでの都市建設ゲームよりはるかに簡単だ。それはダイスを振って、建物を建てるだけ。
必要な資材を選んで、必要な目を出す。得点となるのは完成したビル。建築資材置き場にあるダイスはそれぞれ目の比率などが異なり、得点の高い床面積の大きな建物ほど当然立てにくく、また高いビルほど完成させるのが難しくなる。運に見放されたのであれば、建物を建築する代わりに破壊することもできる。他のプレイヤーのビルの建築を邪魔することも可能だ。
他のプレイヤーの建築進行状況を注意しながら、効率よく建築を繰り返し、巨大な摩天楼を建て、天と地の境界線(スカイライン)をわがものとしよう。

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テラミスティカ(Terra Mystica)

敵を知り己を知れば百戦危うからず

ファンタジーの種族たちが、土地を開拓し、建物を建てて、勢力を競うボードゲーム。エッセン・シュピール初出展のフォイヤーラントシュピーレが昨年発売して、フェアプレイ誌のスカウトアクション2位ザウアーラントゲーム会アンケート1位と、高い評価を集めている。国内ではテンデイズゲームズがゲームマーケット秋で発売し、その後も愛好者の話題によくのぼる作品である。マンネリ化しているなどと囁かれるドイツゲームにおいて、王道の陣取りと、毎回変えられる特殊能力を組み合わせて新境地を開いている。

ゲームの特徴は、1人1人はじめから能力の異なる種族を担当するところにある。登場する種族は魔女、ドワーフ、人魚、巨人、ハーフリングなど14種族。それぞれユニークな特殊能力を持っているだけでなく、建物が建てられる地形やコストまで異なる。得意な分野を伸ばしつつ、不得意な分野をカバーしなければならない。

得点方法は多岐にわたるが、基本路線は開拓と建設である。ボード上に7種類ある地形のうち、ドワーフなら山岳、人魚なら湖というように、自分が建物を建てられるのは1種類しかない。そこで労働者コマを払ってほかの地形から変換する。建設には労働者コマとお金が必要で、はじめは家を作り、それを交易所、砦、神殿、聖域にグレードアップしていく。グレードアップすれば、収入が増えたり、恩恵タイルが手に入ったり、町ができたりする。しかもゲームの最後には、建物が多くつながっている順番でボーナスも入るからここは欠かせない。

建物を建造すると、そこに隣接しているプレイヤーに「パワー」というリソースが入るのも特徴だ。このパワー、資源やお金などさまざまなものに変換できて何かと便利だが、貯まらないと使えないポイントカードみたいなもの。貯めるにはほかのコマと混み合ったところに建物を建てておいたほうがよいが、混みあったところに建てるとその後の伸び代がなくなるというジレンマがある。

テラミスティカ
混み合うところも、空いているところも良し悪し

ラウンドの最初に収入をもらった後、8つのアクションから1つずつ行う。先に降りた人が次のラウンドのスタートプレイヤー。また、降りた人からボーナスカードを選べるので、早く降りたいが、やりたいことはいっぱいある。後半になるほど資源もお金も増え、できることが増えていくので悩ましい。全員が降りたら、ラウンドボーナスを受け取って次のラウンドへ。6ラウンドでゲーム終了となる。

ゲームボードのほかにもうひとつ、教団ボードというのがあって、火、水、土、風のトラックがある。「司祭」というリソースを使うとこのトラックを進めることができ、途中でパワーが手に入るだけでなく、ゲーム終了時には進んでいる順番にボーナスも入るので蔑ろにできない。

種族の特殊能力、収入がいくら入るか、建物のコスト、パワーの状態などは全てプレイヤーボードに図示されている。ルール説明には手間がかかるが、ゲームが始まってしまえばこれのおかげでスムーズにゲームが進む。

テラミスティカ
建物は予めプレイヤーボードに置いてあり、建てて空いたスペースだけ収入が増える仕組み

私の種族はハーフリング。土地を変換するたびに得点が入ってくるという、地味ながら強い能力だった。そこで建物のグレードアップを後回しにして、鋤の変換効率を上げ、家だけで陣地を広げていく作戦。一方、stさんの人魚は、誰も入れない河川をつないで陣地を広げられる能力で、広大な陣地ができあがった。tomokさんの遊牧民も、砦を作ってから次々と周囲の地形を砂漠にしていく。stさんの陣地ボーナスでまくられるかと思ったが、逃げ切って私の勝利。途中途中でいろいろな点数が入るなど細かい処理が多いが、実に遊び応えのあるゲームだった。

Terra Mystica
H.オスターターク、J.ドレーゲミュラー作/フォイヤーラントシュピーレ(2012年)
2~5人用/12歳以上/100分
テンデイズゲームズ:テラミスティカ