アミガサタケ:森に棲むキノコ達(Morels)
美味しいキノコ、集めました
森の中からキノコやフライパンを集めて調理する2人ゲーム。アメリカのゲーム愛好者夫婦が立ち上げた出版社で、この作品が初めての作品である。今後も、2人ゲームを発表していくという。
盤上には8枚のカードが並んでいる。これは森にキノコが生えている様子を表す。手番には、ここからカードを取るか、同じキノコ3枚とフライパンで調理するのが基本。同じキノコを集めて、得点にするというセットコレクションである。
キノコの種類はたくさんあるが手札の枚数に制限があり、いろいろな種類をキープしておくことはできない。3枚集まりそうにないならば、2枚で売却してスティックをもらうこともできる。森のキノコは、手前(右)の2枚は無料で取れるが、そこから奥はスティックが必要(森の奥に分け入って取ってくるイメージ)。いいカードは、相手に取られないようにスティックで先取りしたい。
キノコは種類によって、調理したときの得点と、売却したときのスティックの本数が異なる。タイトルにもなっているアミガサタケは全体で3枚しかないレアなキノコで、調理が成功すれば高得点になる。日本テイストで描かれたシイタケも。
カードはキノコとフライパンのほかに、手札の上限を増やすカゴ、4枚以上調理するときに一緒に出せばボーナスになるバターとサイダー、2枚分になるけれども何が出るか分からない夜キノコ、調理済みの料理にダメージを与える毒キノコがある(普通は取らないが、残り物からまとめてとるときに取ったほうが得になる場合もある)。
カードを取ったら、一番右のカードを残り物にして、右に詰め、空いたところにカードを補充する。残り物はまとめて取れるところだが、価値の高いキノコは望めないだろう。森のカードが全部なくなったらゲーム終了。調理したキノコの得点を合計して多い方の勝ち。
ふうかさんと勝負。バター狙いでキノコを集めていたが、狙ったキノコがなかなか出てこない。手札がいっぱいになってしまったので仕方なく3枚で調理。しかし安いキノコなのであまり得点にならない。その間、ふうかさんは夜のキノコを当ててどんどん調理していき、シイタケも取られる(全体の枚数が分かっているので、片方が調理するとこちらは調理できないことが判明する)。こちらはなかなか同じキノコが集まらなくて万事休すかと思われたが、最後の最後にアミガサタケがやってきた。ふうかさんが、夜のキノコの博打で外れている間に、アミガサダケの調理がぎりぎり間に合って勝利。
思うように調理が行かない中でのマネージメントと駆け引きが悩ましい作品である。
Morels
B.ポヴィス/トゥーランターンゲームズ(2012年)
2人用/10歳以上/30分
テンデイズゲームズ:アミガサタケ:森に棲むキノコ達
シュピール’13新作情報:ルポ・プロドゥクシオン
『世界の七不思議』で成功を収めたベルギーのメーカーです。フランスのデザイナーを擁し、パーティーゲームを発表します。
★ランペイジ:怪獣征服(Rampage)
A.ボザ作、2~4人用、8歳以上、30分、7350円(ホビージャパン)、11月上旬発売予定。
ミープルの街にはらぺこの怪獣が襲いかかります。道路を切り裂き、車を投げ飛ばし、建物を壊します。逃げる時間がなかったミープルは犠牲となります。怪獣が食べるのは英雄、ジャーナリスト、店員、ブロンド、ビジネスマン、老人。その食欲から逃れることはできないのです。
街に最も大きな損害を与えた怪獣が勝者です。怪獣がそれぞれもっている固有の能力に注意しましょう。その個性と超能力が破壊レースでは必要になるのです。
手番にはディスクを弾いたり、怪獣コマをビルの上に落としたり、怪獣の頭の上にのせた車コマを弾いたり、怪獣コマの上に顎をのせて息を吹きかけたりして街を破壊したり、ほかの怪獣を攻撃したりします。このほかに特殊能力を発動して特別なアクションで破壊することもできます。建物から怪獣の近くに落ちたミープルは胃の中に収めることができますが、ボード外に飛び出したミープルは、脱出したことになり怪獣にダメージを与えます。
建物が全部破壊されたらゲーム終了で、破壊した建物のフロア、餌食にしたミープル、ほかの怪獣から奪った牙で得点を競います。ミープルは全種類集めないと特典になりませんが、怪獣(キャラクターカード)によって得点パターンが異なります。
★マスカレイド(Mascarade)
B.フェイドゥッティ作、2~13人用、10歳以上、30分。ホビージャパンから今月、日本語版の発売が予定されています(3580円)。
プレイヤーはそれぞれ判事、泥棒、王、魔女、農民といったキャラクターをもち、自分のキャラクターを交換(または交換のふりを)しながら、ユニークな能力を使ってコインを稼ぐゲーム。全員キャラクターの正体を明かした状態で始めますが、すぐにキャラクターカードは伏せられます。
自分の手番には、自分のキャラクターカードを他のカードと交換(または交換のふりを)する、自分のキャラクターカードを秘密裏に確認する、キャラクターの能力を使用する、のいずれかのアクションを実行します。
ゲームが進むにつれて、自分自身でさえも正体が分からなくなるでしょう。ハッタリをかけて偽りのキャラクターの能力を使用することも可能だが、ウソがバレると罰金を徴収されてしまいます。正体を隠匿してのだましあいが楽めるブラフゲームです。
★コンセプト(Concept)
G.ビュージャノ&A.リヴォル作、4~12人用、10歳以上、40分。
アイコンを使ってお題を表現し、いち早く当てるゲーム。ボード上にたくさんのアイコンやイラストが描いてあり、お題カードを引いたプレイヤーはそれぞれのアイコンにコマをおいてヒントを出します。プレゼント、おもちゃ、雪で「クリスマス」など、メインコンセプトとサブコンセプトを指し示すコマをうまく組み合わせるのがコツです。
お題の難易度は三段階用意されていて自由に選べます。
★サンドイッチ(Sandwich)
C.レンボー作、3~10人用、7歳以上、15分。
3つの具材を組み合わせておいしいサンドイッチを作り、ほかのプレイヤーにプレゼントするカードゲーム。2010年にル・ジュール社から発売された作品(当サイトのレビュー)の再版です。丸いカードが丸い缶に入っています。