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密林(Jungle)

ライオンとトラで飛び込む
中国の2人用伝統ゲーム『闘獣棋(とうじゅうき)』のフランス語版。箱とボードが金ピカでかっこいい。
8つの動物を操り、自分のコマを相手の陣地に入ることを目指す。登場する動物は強い順にゾウ、ライオン、トラ、ヒョウ、オオカミ、イヌ、ネコ、ネズミ(ジャングルにはあまりいないような……)。盤上に番号がついているので、そのとおりに並べてスタート。
動物には強さが書かれており、弱い動物は強い動物のいるマスに入れない。逆に強い動物はそれ以下の強さの動物を取ることができる。例外はネズミで、ゾウを取ることができる(ゾウもネズミを取ることができる)。
密林
移動は1マスずつ。ただしライオンとトラはボード途中にある池を飛び越えることができ、ネズミは池の中に入ることができる。池の中に入ることができるのはネズミだけ。
相手の陣地の前後のマスはワナで、ここに入った動物は強さが0になってしまう。そこで取られないようにするには、何頭かの動物を同時に進めるか、相手の陣地の空いたところから攻め入るしかない。
妻と2戦して1勝1敗。1戦目は相手のコマを取りまくる展開で、生き残ったコマの数で制圧したが、2戦目はコマを取っているすきに隙ができた陣地に入り込まれた。川を越えて飛び込むライオンとトラがお互いにすれ違ったところが勝負どころのようだ。
Jungle
伝統ゲーム/マタゴー(2007年)
2人用/8歳以上/20分
国内未発売
Wikipedia:闘獣棋

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手本引き(Tehonbiki)

賭博の終着駅とか
夏のボードゲーム合宿で、『手本引き』という伝統博打ゲームをプレイした。ボードゲーム界隈で話題になっていたのでどんなゲームかは知っていたが、知っているのとやってみるのとでは大違い。高度な心理戦にシビレまくる。

どんなゲームかというと、1~6の札から親(胴元)が選んだものを当てるというそれだけである。当てれば胴元から配当を受け取り、外れれば胴元に没収される。賭け方には1点から4点張りまでいろいろあって、札の置き方によって倍率が異なる。当然、張る点数が少なくなるほど倍率が高い。胴元の持ち金がなくなったらゲーム終了。

刑法185条により、もちろんお金は賭けなかったが、Tさんが雰囲気を出すために「こども銀行券」を用意(さらに「子供達のお年玉貯金10年分」などといったリアリティあふれる説明札も付ける)。また雰囲気を盛り上げるために『仁義なき戦い』広島死闘篇のDVDを流してくれた。
手本引
ゲームのポイントは、親がこれまでに選んだ数の履歴か表示されているところだ。直前に選んだ数を「根(ね)」、2回前に選んだ数を「小戻り」など、それぞれ名前が付いている。「根」つまり同じ数字を2回連続で選ぶのはなかなか勇気がいる。だから裏をかいて「根」を選んでくるんじゃないかとか、裏の裏をかいて「根」は選ばないんじゃないかとか、そんなことを考えながら賭けるのである。

目に見える手がかりは全くない。履歴と親の性格から判断するしかない(親はランダムに選べないようになっている)。そんなことは無理だろう、直感と運だけが勝負だと思っていた―ゲームが始まるまでは。

ところが、ゲームが始まると目に見えないものすごい駆け引きがあった。しばらく選んでいない札をいつ選んでくるか、と思わせておいて「根」を選んでくるか、そのどちらでもない中間から選んでくるか。恐ろしかったのは、私が胴元になったときである。bashiさんに3連続の2点張りで当てられ、身ぐるみ剥がされてしまう。このときは背筋がぞっとなった。メンタリストかよ!

そういうわけで予め設けておいた規定点にbashiさんが達し、最後の3番勝負に。ここで大勝負に出たくさのまさんが一発当てて勝利。くさのまさんは「通り」という、冴えている人に相乗りする手法で大負けを回避していた。一方、多額の借金をしたぽちょむきんすたーさんは拳銃(のおもちゃ)をこめかみに当て、同じく多額の借金とともに8000点だけ残った鴉さんは「うまいもん食ってから逝きます!」

ギャンブルはほどほどにというよい教訓でした。

・TGiW書評:『賭けマージャンはいくらから捕まるのか?』

手本引き
作者不明/伝統ゲーム
2人~/18歳以上/45分~