ホビージャパン、8~9月の輸入リストを発表
ホビージャパンは8~9月発売予定の輸入ゲームリスト4タイトルを発表した。英語などの外国語版だが、日本語ルールが添付される。年間ゲーム大賞の発表が終わり、秋まで新作が手薄になるこの時期、フランスの作品が入ってくる。
ミルボーン(Mille Bornes)
E.デュジャルダン作、アスモデ(フランス/カナダ)、2~6人用、8歳以上、約10分、2,000円(税別)
1954年に発売され、たびたびリメイクされてきた古典カードゲームが、発売60週年を迎える今年、缶入りで登場する。
カードを使ったクロスカントリーレース。マイルのカードを出して1000マイル駆け抜けたら勝利だが、お互いに激しい妨害が繰り広げられる。停車してしまったときのために緑の信号カードを確保し、ライバルのプレイヤーにはパンクカードを送ろう。セイフティカードで自分の車の安全を確保したら、カードを使って走り出し、誰よりも早くゴールラインを通過するのだ。
アートワークはオリジナルのままに、選択ルールにより難易度を調整できるようになっている。
キャッシュ&ガンズ第2版(Cash’n Guns Second Edition)
L.モーブロン作、ルポ・プロデゥクシオン(ベルギー)、4~8人用、10歳以上、約30分、5,600円(税別)
ウレタン製の拳銃で脅し合い、最も多い取り分を要求するブラフゲームが帰ってきた。
大仕事は成功裏に終わったが、誰もがいちばん多くの分け前を欲しがったことが問題だった。机の上に山と積まれた札束の前で、拳銃を突きつけ合う。しかし実弾はそう多くもっていない。実弾を込めているように見せかけて、相手に降りてもらえばしめたものだ。一番豪胆な者が多くの分け前をせしめるが、その前に死んでしまったら元も子もない。
しばらく品切れてしていたハッタリと読みとの名作パーティーゲームが、装いも新たにしての再版だ。
ローマよ去れ!(Romans Go Home!)
E.ヴォーゲル作、ルイ・メーム(フランス)、2~4人用、14歳以上、約20分、1,800円(税別)
『カンブリア』と『ヒベルニア』の作者による、ケルト系ブリタニアテーマの、短時間で終わる小箱のカードゲーム。キックスターターを通して、英語版が昨年出版されたのを、フランスのルイ・メーム社が取り上げた。
祖国カレドニアの地に侵略してきたローマ人を、古代スコットランドの一氏族が追い返すことを目指す。戦士たちのカードを戦略的に砦に送り込み、カードを公開して能力を使うことで、ハドリアヌスの壁にあるローマ砦をぶっ壊して、ローマ人をローマへ追い返そう。
重要なのは、敵の氏族たちに我が氏族こそ最も強力な氏族であるということを見せつけることだ。
ファイブ・トライブス:ナカラの魔人(Five Tribes: the Djin of Naqala)
B.カタラ作、デイズ・オブ・ワンダー(フランス)、2~4人用、13歳以上、40~80分、8,000円(税別)
フランス人デザイナーのカタラによる新機軸のワーカープレイスメントゲーム。
隊商を率いて、千と一夜の物語の国を抜け、ナカラのスルタン国に到着したプレイヤーは、直前に、年老いたスルタンはこの世を去り、スルタンの座は空席になっていたことを知る。神託曰く、5つの部族を動かした異邦人が、この伝説の都市国家の富を手中にするとのこと。予言を成就させるべく、古の魔人(ジン)を呼び出し、諸部族を正しい位置につけ、スルタン国を手中に収めることを目指す。
部族コマ(ワーカー)はゲーム中に置いていくのではなく、すでにゲームの開始時からさまざまな場所に置かれており、これをナカラの村や市場、オアシス、聖地に動かす。これらを動かすとき、プレイヤーは自分の利益ばかりでなく、他のプレイヤーにとって利益とならないように考えなければならない。さまざまな勝ち筋を考慮するだけでなく、いつ強力な魔人を呼び出すかも重要なポイントだ。
「青い街」法人化、多彩なサービス打ち出す
同人ゲームサークルの「青い街」は7月1日法人化し、「できるだけシンプルに、誰でも楽しめる」カードゲーム作りを目指して新たな活動を開始した。
『Ungerade』『Paar』『Grund』『再見』(リンク先:TGiWレビュー)といった手軽なカードゲームを発表してきた「青い街」。代表の杉岡一樹氏だけの個人事業で、ゲームの考案からデザイン、営業活動までを行うことにより、制作費の節減を狙う。そして「カードゲームを使った面接サービス」「グッドデザイン賞への応募」「返金保証キャンペーン」と、次々と新しい試みを打ち出している。
カードゲームを使った面接サービスは、応募者にカードゲームをプレイしてもらい、そこから得られる情報を採用判断に反映させるもの。「青い街」がカードゲームを提供すると共に面接で押さえるべきポイントなどをレクチャーする。カードゲームを通して応募者をリラックスさせ、本音を引き出し、理解力・応用力・挑戦意欲・協調性などの資質を見極められるという。40,000円(税別、交通費別)程度。
グッドデザイン賞への応募は、ビジュアル・デザイン面だけでなく、ケースと解説書を一体にしたパッケージをアピールするもの。すでに書類選考による一次審査を通過し、現物による二次審査に進んでいる。授賞発表は10月。
返金保証キャンペーンは、公式サイト経由で販売された分について、期間限定で面白くなければ全額返金に応じる。夏休みの帰省で、家族や友人と楽しく遊んでもらいたいという。本日から8月5日(火)までの2週間。公式販売サイトはこちら。対象は4製品で、1500~2200円で販売されている。
実際に遊ぶまでの敷居が高いボードゲーム。杉岡一樹氏はその敷居を下げるため様々な試みを今後も続けていきたいという。
・青い街