デイズ・オブ・ワンダー、アスモデに合併
デイズ・オブ・ワンダー社(フランス/アメリカ)が、アスモデ社(フランス)に買収合併されることが、両者の発表で明らかになった。デイズ・オブ・ワンダー社はアスモデ内の1レーベルとなり、新製品の開発は続けられる。
デイズ・オブ・ワンダー社は2002年の設立で、『チケットトゥライド』(2004年)でドイツ年間ゲーム大賞を授賞。豪華なコンポーネントや、オンライン版の無料提供などで25カ国に合計500万セットのボードゲームを販売していたが、『スモールワールド』(2009年)以降はヒット作が出ていなかった。
アスモデ社はデイズ・オブ・ワンダー社の設立当初からヨーロッパでの販売で提携していたが、アメリカに本社をもつデイズ・オブ・ワンダー社を吸収することで、アメリカ市場への進出を狙う。アスモデ社はこれまでにも、プロルード社(ドイツ)やイギリスの問屋を買収して国際的に展開してきた経緯がある。
デイズ・オブ・ワンダー社のオーテモンCEOは「我々の経験と、成功したボードゲームの一式を、アスモデ・ファミリーに持ち込めることに興奮している」と語る。合併後もデイズ・オブ・ワンダー社の開発ラインは残され、まもなく発売となる『ファイブ・トライブス:ナカラの魔人』ほか新作の発表も継続される見通しで、日本国内での販売に影響はないものとみられる。
・Forbes:Days of Wonder Merging With Asmodee
・BoardGameGeekNews:Asmodee Buys Days of Wonder
スコットランドヤード東京(Scotland Yard Tokyo)
怪盗Xのマイ目標
東京の街を逃げまわる怪盗Xを協力して見つけ出すゲーム。1983年にドイツ年間ゲーム大賞を受賞した作品が、舞台を東京にして今年カワダから発売された。海外では販売されていない模様である。イギリスが舞台では味わえなかったローカルな楽しみ方ができる。
怪盗X役が1人で、残りが刑事役となる。ランダムに配られるタイルで、最初の位置を決めてスタート。
怪盗Xのコマはボード上に置かず、使ったチケットだけ並べておく。何ラウンドかに1度、怪盗Xは自分がいる場所を明かすので、そこからどのチケットを使ったかによって、刑事たちは移動先を推理する。タクシーは近くを細かく移動し、バスは中距離、電車は遠距離を移動する。遠くに行けるものほど、ルートが限られているので逃走先を特定されやすい。
刑事たちは手持ちのチケットを使って追いかける。人数が少ないときはチケットを使わないで移動できる巡査も加わって、挟み撃ちをしていく。相談が可能で、怪盗X役のプレイヤーの顔色を見ながら「ここじゃね?」とかいうわけだ。怪盗X役のプレイヤーの心中は穏やかでない。
子どもたちと3人でプレイ。怪盗Xの姿が常に見えているビギナーズルールもあったが、あえて通常ルールで。挟み撃ちをせず、ほかの刑事の後を追ってくるだけなので楽勝かに見えたが、ときどきランダムな動きをするのであやうく捕まるところだった。間一髪(相手の動きによっては捕まる)が2度ほどあったが最後まで逃げ切ることができた。
ボード上は番号なので東京であることをあまり意識しないが、「レインボーブリッジはやはり通りたい」「皇居の周りをぐるぐるしたい」などの怪盗Xのマイ目標が立てられて楽しかった。
Scotland Yard Tokyo
ラベンスバーガー開発チーム/ラベンスバーガー、カワダ(2014年)
2~6人用/8歳以上/45分