『世界の七不思議:バベル』多言語版、12月下旬発売
ホビージャパンは12月下旬、文明発展ゲーム『世界の七不思議(7 Wonders)』拡張セット『バベル(Babel)』多言語版を発売する。2~7人用、10歳以上、40分、4600円(税別)。プレイするためには『世界の七不思議』基本セットが必要。多言語版のため日本語ルールは同梱されるが、カード名や都市名はローマ字表記となる。
2010年に発売され、ボードゲーム賞を総なめした『世界の七不思議』。『指導者たち(Leaders、2011年)』、『都市(Cities、2012年)』に続く最新の拡張セットが早くも登場する。この拡張セットには、神話上の塔を建造する「バベルの塔」と、バベルの塔の周辺地域を整備する「バベルの偉大な計画」の2つの拡張ルールと、追加の内容物が入っている。
すべての文明が視線を向ける荘厳なバベルの塔が天へと向かって建造されていく。各プレイヤーはその建造に参加し、名誉ある関連計画を助成することによって、この驚異の建造物を支援する。バベルの塔は建造されるごとに、商業、軍事、科学、民政に関して全プレイヤーに影響を及ぼし、塔の周りには市壁や港、さらには公文書保管所、そしてオベリスクや凱旋門などの誉れ高い記念碑を建造できる。
この発売に合わせて、『世界の七不思議』基本セットの日本語版(税抜6000円)と、『世界の七不思議:都市』の多言語版(税抜3000円)も入荷する予定となっている。
クリスマス・年末年始用に新作ゲーム10選
クリスマスや年末年始の時期は、普段ボードゲームを遊ばない人に紹介する絶好の機会だ。定番ゲームを毎年恒例でプレイするのも楽しいが、「これ、今年の新作なんですよ!」といって紹介するのも興味をもってもらえるのではないだろうか。そんなわけで、1年以内に発売されたボードゲーム日本語版の中から、ルールが少なめで遊びやすいゲームを10タイトル選んでみた。
カードゲームでわいわい盛り上がりたい
1.ピットデラックス(アークライト)
100年以上の間に版が重ねられてきた古典的名作。オレンジや大豆などのカードを全員に配り、ほかの人と交換して手札を同じ絵のカードに揃えることを目指す。プレイの順番はなく、交換したいカードの枚数を口頭で告げ、同じ枚数同士がいれば交換が成立。こうして手札が揃ったら即座にベルを鳴らす。ゲーム開始とともに「1枚、1枚!」「3枚、誰かいない?」など、商品取引所の騒がしさと興奮を味わうことができる。管理人は、高校生のときこれでめちゃくちゃ盛り上がった。
2.ウィ・ウィル・ロック・ユー(ホビージャパン)
クイーンの名曲からタイトルが取られたフランスのパーティーゲーム。リズムに乗って、膝や手を叩きながらプレイする。指示された通りのジェスチャーを間違えないように連続して行うが、テンポが上がってくるとどんどん難しくなっていく。間違ったら受け取るペナルティカードには意地悪な効果があり、ゲームはさらにカオスに。学生の頃にコンパでやっていた、せんだみつおゲームを思い出すが、それ以上にテクニカルだ。
ルール説明とか抜きにして遊びたい
3.ワンス・アポン・ア・タイム(イエローサブマリン)
「王様」「村」「戦う」などのキーワードが書かれた手札の物語カードで物語を作るストーリーテリングゲーム。「真実の愛が魔法を解いたのです」とか「そして2人は幸せに暮らしましたとさ」などといった結末カードが予め配られており、その結末できれいに終われるように手札を使い切ることを目指す。物語に詰まったときは次のプレイヤーがその物語を引き継ぎ、自分の結末カードに誘導していく。勝敗にあまりこだわらず、みんなでよい物語を作って楽しむゲームだ。酔っ払って変な方向にいくのも一興。
4.ブラックストーリーズ(cosaic)
犯罪、死体、殺人、自殺の事件の真相を、質問を通して推理していくドイツのゲーム。100枚以上あるカードには、表に事件が、裏にその真相が書かれている。ひとりが「リドルマスター」となり、「長電話の女性が死んだ」「女性が夫の新車のポルシェを500ユーロで売ることにした」などの謎の事件を紹介。ほかのプレイヤーは、「はい」か「いいえ」で答えられる質問を繰り返し、真相の予想を述べる。続ける場合には当たった人が次のリドルマスターとなる。想定外の結末が、質問からだんだん見えてくるのが面白い。シリーズ化されていて、3まで日本語版が発売されている。
カードゲームで駆け引きを楽しみたい
5.ポイズン(cosaic)
自分の番になったら、3つの「大釜」のいずれかに手札からカードを1枚出し、いずれかの大釜でカードの数字が合計13以上になってしまうと、その大釜にあったカードをペナルティとして受け取るというカードゲーム。1つの色を最も多く集めたプレイヤーはその色のカードからペナルティを受けないというルールや、毒薬カードがあり、プレイヤー同士の駆け引きが見えてくると何度も遊びたくなる作品だ。
6.ゼロ(テンデイズゲームズ)
手札と場札を交換して、手札の合計数をできるだけゼロに近づけることを目指すカードゲーム。手番には手札から1枚カードを出し、代わりに場札を1枚とるだけ。同じ色、同じ数字を揃えることで、合計数を減らすことができる。ほかのプレイヤーが何を集めているかも重要で、ほかの人が揃える前にラウンドを終わらせればゼロでなくても勝てるため、大きい数字を取った直後に終わるのは痛い。シンプルゆえに駆け引きが熱い作品。
ボードを広げてじっくり遊びたい
7.キング・オブ・ニューヨーク(ホビージャパン)
ニューヨークを舞台に、巨大モンスターたちがダイスで戦うゲーム。自分の番にはダイスを6個振り、ダイスの目によって、敵モンスターの攻撃、回復、カード購入のためのエネルギー獲得、建物や軍隊の破壊、スーパースターカードの獲得を行う。モンスターを攻撃したり、軍隊の攻撃から逃れたり、建物を破壊したりするためにエリアを移動していく。
8.スコットランドヤード東京(カワダ)
1人のプレイヤーが怪盗X役になり、街の中に潜伏、逃走する。手がかりはバスやタクシーのチケットだけ。ほかのプレイヤーは刑事役となって、予想される移動先に包囲網を作って追い詰めていく。逃走する怪盗Xのスリルと、追跡する刑事のチームワークが楽しめる作品だ。原作はロンドンが舞台だったが、これを東京に移すことで、皇居、レインボーブリッジ、東京スカイツリーなど、おなじみのスポットがボード上にあって会話も盛り上がる。
子どもと遊びたい
9.ゆかいなふくろ(ゆかいなさかな)
手札からカードを出して、揃えて集めるカードゲーム。カードには3~7の数字があり、場には数字別に分けて重ねておく。3のカードが3枚、4のカードが4枚というように、数字と枚数が同じになったら袋がいっぱいになったことになり、その列を全てもらうことができる。こうしてできるだけたくさんカードを取ることを目指す。1度に3枚まで出すことができ、何枚出すかによって駆け引きのあるカードゲームだ。7歳以上。
10.カードライン:動物編(ホビージャパン)
いろいろな動物カードを、大きさ、重さ、寿命のいずれかの大きい・長い順に正しく並べるカードゲーム。場札の右か左に手札を出し、出したカードをめくって、置いたとおりに前のカードより多い/少なかったらOK。「ヒツジとハリネズミ、どっちが長生き? たしかカメは長生きのはず。ハリネズミも同じくらい小さくて軽いので、長生きしそうだけど……でも、寿命の長いことで有名なゾウやクジラと比べたら……」。7歳以上。