ゲームマーケット2016神戸の前日、神戸・三宮のボードゲームショップ「Trickplay(トリックプレイ)」を訪問した。夜から前日交流会が開かれることもあり、たくさんの愛好者で賑わっている。プレイ卓は順番待ちになるほど。そんな中、梅井節次店長にお話を伺った。
梅井店長がボードゲームを始めたのが2008年ごろ。そして2013年8月に開店した(TGiWニュース)。ビルが立ち並ぶ交差点の路地裏にTrickplayはある。
約7卓、40人ほどのテーブルが満員になるのは1年に1,2回だという。通常は平日の昼は1卓、土日は2卓ぐらいで回っていることが多い。平日昼ならば梅井店長も一緒に卓に入れるが、夜や土日はそうはいかない。初心者だけで3卓など立ったときにはインストにてんてこ舞いになるという。
貸出ゲームは約1000タイトル。定番ももちろん揃えているが、棚を見るとFun Connectionやハバ社、国産のレアなゲームが散りばめられている。『手抜き工事』『飴ちゃん工場』『秀才コースゲームけいさん』・・・愛好者にとって宝箱のような空間だ。
特に強いのはパーティーゲーム。これは梅井店長の趣味だというが、『ガッチャ』『セイ・エニシング』『5秒ルール』などがある。現在日本語版が売り切れている『テレストレーション』も和訳付きで販売されていた。
こういったパーティーゲームは、カードにテキストが多くて翻訳がたいへんである。梅井店長はお店まで自転車で10分くらいのところに住み、朝から開店の13時まで翻訳に精を出す。「勤めていたころより長く働いています。」最近ではアダルト向けの『テレストレーション・アフターダーク』やフランスの謎解きゲーム『タイムストーリーズ』も手掛けている。
そのようなわけで販売の品揃えも魅力的だ。日本語版や国産ゲームのほかに、独自ルートで輸入して梅井店長が翻訳したゲームがある。委託販売はあまりないが、北条投了氏のジプロックに入った作品がたまに出てくるという。
ゲームマーケットが神戸で開催されることについて「神戸とボードゲームがもっと盛り上がるといいな」と梅井店長。実際、ゲームマーケット1か月前からお客さんが増えた気がするといい、効果はもう出てきているようだ。グループSNEの事務所が近くにあり、神戸大学の学生が運営する一般参加OKのサークルもあるという恵まれた環境に、ゲームマーケットの効果が今後どれくらい波及していくか楽しみである。
・Trickplayホームページ