カルカソンヌ:街の門
ハンス・イム・グリュック社が発表した24枚のファン拡張セット。画像データが公開されているので、プリントアウトして、使わなくなった拡張セットのタイルなどに貼り付けてプレイする。商業目的で用いることは許されていない。作者はC.シュトルックとH.D.ペシュター。
【あらすじ】
街の門は、カルカソンヌの住民にとっていつも世界への入り口でした。この門は旅行者は商人にとっては、カルカソンヌの富の象徴でもありました。銅の屋根の小さい塔がそばに立ち、何年もかけて緑青がふいて独特な青緑色となりました。この門は新しい道と農地のつながりを生み出します。
【ゲームの用具】
街の門が入ったタイル24枚(門のマークがついています)。
【ゲームの準備】
ゲームの最初にほかのタイルと混ぜます。
【ゲームの進行】
1.タイルの配置
タイルは通常ルールに従って配置します。ただし街の門タイルには特別ルールがあります。
街の門には、草原か道かほかの街の門をつなげることができます。街の門でつながっている2つの街は、別ものとみなします。
①街の門と街の門がつながっていますが、2つの街は別ものとみなします。
②街の門と草原ががつながっています。
③街の門と道がつながっています。
2.コマの配置
コマも通常ルールに従って配置します。街の門にコマを配置することはできませんが、街の門のそばにある小さな草原に配置することはできます。
3.得点
得点方法も通常ルールと同じです。街の門で道が閉じられることに注意して下さい。このため1点の道ができることがあります。
周囲4方向に街の門がある1タイルの街は、配置してすぐにコマを置くと4点になります。
このタイルでは道はつながっています。草原は、上の方は左右で分かれますが、下の方はつながっています。
これらのタイルでは、橋によって街は分断されません。橋の下にある街も同様です。
このタイルで、紋章のついた街は、街の門の左右にあるどちらの草原とも接しています。このことは、最終得点の際に重要です。
4.最終得点
草原の得点を通常ルールに従って行います。
【ほかの拡張との組み合わせ】
拡張5:修道院と市長
修道院は街の門に置くこともできます。また車を移動するときに街の門を通って行くことができます。ただし、街の門の先が草原の場合を除きます。
拡張8:橋と城壁とバザール
橋は街の門2つをつなぐのに使うこともできます。これによって街は1つのものとみなされます。
拡張9:ヒツジと丘
羊飼いは街の門のそばにある小さな牧場に配置することもできます。
ウミガメの島(Mahé)
もう1個振るか、それともやめるか
サイコロで島を回り、できるだけたくさんの卵を産むゲーム。A.ランドルフの作品で、『カンガルー(Känguruh)』というタイトルで1974年にラベンスバーガー社(ドイツ)より発売された。さらに1990年、同社より『冷たい料理の熱い戦い(Die heisse Schlacht am kalten Buffet)』というタイトルでリメイク。ドイツ年間ゲーム大賞の候補作となった。そして2014年、初版から40年という月日を経てフランヨス社(ドイツ)からさらにリメイクされ、メビウスゲームズから日本語版が発売された。再び動物のゲームに回帰したわけである。
手番プレイヤーはサイコロを1個振り、その目を見て次のサイコロを振るかどうか決める。こうして3個までサイコロを振ることができ、出た目の合計×個数だけ進めるが、出た目の合計が8以上になったらバーストで進めなくなってしまう。ハイリスク・ハイリターンでたくさんサイコロを振るか、少ないサイコロで着実に進むか、どんどん少なくなっていく卵をめぐって熱いレースが繰り広げられる。
また、カメはほかのカメの上に乗ることができ、下のカメに連れて行ってもらえる。そのまま1周したら、一番上にいるカメのプレイヤーが卵カードをもらえる。カードに書かれた数だけ卵を産んだということで、最後にこの合計を競う。このバーストと相乗りのルールによって、より盛り上がりのあるレースが楽しめる。
子どもたちと3人でプレイ。相乗りはあまり起こらなかったが、白熱したゲームが繰り広げられた。スタート地点付近ではバースト覚悟で2個目、3個目と振り、ゴール付近では安全に1個で終えるというリスクコントロールで私がリードしていたが、子どもたちもすぐにその戦法を理解して追随。安定してカードを集められるようになっていく。最後は私が何度かバーストしているうちに、長男が7点を取って逆転優勝した。
多人数で相乗りが起こりまくる展開も楽しいが、少人数で、現在の位置、先にある卵カードの点数、自分の順位を踏まえてもう1個振るかどうかをじっくり考えるのも面白い。卵を産むのに、卵カードを集めているというのが直感的でないが(この点で、ご馳走を集める前作のほうが理解しやすい)、運だけではない、深さのあるスゴロクである。
Mahé
A.ランドルフ作/フランヨス(2014年)+メビウスゲームズ(2015年)
2~7人用/7歳以上/30分