アラカルトカードゲーム賞2015に『街コロ』
ドイツのボードゲーム専門誌『フェアプレイ』は本日、ホームページにてアラカルト・カードゲーム賞2015を発表した。識者の投票によって『街コロ』が1位に選ばれた。『街コロ』はこれでドイツ年間ゲーム大賞ノミネート、ドイツゲーム賞8位と並んで3つの賞に入賞した。
『街コロ』は2012年にグランディングから発売された日本の作品。サイコロを振って収入を得、そのお金で建物を買って街を広げていく。ドイツ語版は2014年、コスモス社から発売された。
今回はシュピールの会期中に発表が行われ、デザイナーの菅沼正夫氏に代わってヤポンブランドの健部伸明氏がフェアプレイのブースで賞状を受け取った。
A la Carte-Preis für #machikoro! Wolfgang Friebe von #Fairplay übergibt die Urkunde mit Grüßen an Masao Suganuma! pic.twitter.com/sz9815Roho
— KOSMOS Verlag (@KOSMOS_Verlag) 2015, 10月 8
2位には同じくドイツ年間ゲーム大賞にノミネートされた『ザ・ゲーム』。日本人デザイナーの林尚志氏による『セイルトゥインディア』が4位入った。日本人作品が2タイトル入ったのは初。
【アラカルトカードゲーム賞2015】
1位:街コロ(Machi Koro / 菅沼正夫 / コスモス)
2位:ザ・ゲーム(The Game / S.ベンドルフ / ニュルンベルガー)
3位:ビースティー・バー(Beasty Bar / S.クロース / ツォッホ)
4位:セイルトゥインディア(Auf Nach Indiean / 林尚志 / ペガサス)
5位:エボリューション(Evolution / D.クラプチェットほか / シュミット)
6位:ウーゴ!(Ugo! / T.ヤンセンほか / シュミット)
7位:バッドバニー(Bad Bunnies / J.ゼメ / シュミット)
8位:グリード(Greed / D.ヴァッカリーノ / クイーンゲームズ)
9位:狩人と斥候(Jäger + Späher / G.ヘヒト / コスモス)
10位:悪魔の針(Stichling / R.ツァリンデ / ラベンスバーガー)
・Fairplay Online:À la Carte Preis 2015: Machi Koro
・TGiWレビュー:街コロ
シュピール15:開幕
10月8日(木)、ドイツ北部のエッセンにて、ボードゲームメッセ「シュピール(Spiel)」が開催される。期間は日曜日までの4日間で、16万人の参加を見込む。
33回目を迎え、ボードゲーム・カードゲームのメッセとしては世界最大のイベント。ネットゲーム全盛の現代において、その規模は年々膨れ上がっている。今年から会場を広げ、展示面積は昨年の58,000㎡から63,000㎡に増加。出店者数も832団体から910団体に増えている。そのうち6割がドイツ以外の41か国からの出展で、国際色はいよいよ増している。また、出展される新作は1000タイトル以上に及ぶ。
ドイツのボードゲーム出版社協会の発表によると、「ボードゲーム・パズル」は今年8ヶ月の売り上げが昨年の同時期より8.4%の増。特にファミリーゲームの売り上げが好調で、12.6%の増となっているという。ドイツ国内の各地で行われる定期的なゲーム会やイベントが増えており、新作を遊ぶ機会につながっているとみる。
開幕に先立って水曜日に行われたプレスカンファレンスでは、『カタン』が発売20周年を迎えたのに因み、作者のクラウス・トイバーと、その子供のベンヤミン・トイバーが壇上でインタビューに応じた。会期中には『カタン』の同時プレイ人数でギネス記録に挑戦するイベントも行われる。
夜の部では先月発表されたドイツゲーム賞(Deutcher Spiele Preis)の授賞式が行われ、1位になった『マルコポーロの足あと』のデザイナーであるD.タスキー二氏とS.ルキアーニ氏らが登壇した。8位に入賞した『街コロ』は、作者の菅沼正夫氏に代わってヤポンブランドの健部伸明氏が登壇し、賞状を受け取った。