Posted in  あ行

アライアル(Arraial)

すき間のないパーティー会場には客が来る
arraials.jpg
テトリス型のピースをパーティー会場に埋め込んで、お客さんをたくさん集めるパズルゲーム。メボゲームズ(ポルトガル)の作品で、シュピール’18で発表された。ダイスタワーのT.ヴァーセル氏が「ローゼンベルクのパズル三部作よりも好き」とレビューしている。タイトルはポルトガル語で「フェアー」の意味。テトリスピースに描かれた楽しそうなパーティーピーポーが、パズル特有の重苦しさを解消している。
中央に回転テーブルがあり、3枚のカードが載っている。手番には90度回すかカードを取るかを3回でき、カードを取ったら対応するテトリスピースを、その向きで自分のボードに配置し、場札から回転テーブルに補充して次の人の手番となる。
同じ色のピースが2枚つながったら客が1人来て、色別に最も多くピースがつながっているプレイヤーにはカップルがやって来る。また横一列つながっても白の客が1人やってきて、最後にこれらの人数で勝敗を競う。
カードの山札がなくなるとラウンド終了で、上にあるバーが2段下りてくる。これがテトリスピースにぶつからなければ、白の客がパーティーに加わり、その分バーを押し上げてくれる。このルールがあるために、何でもたくさんピースをとって隙間だらけに置いてあると後で苦しくなるだろう。3ラウンドでゲーム終了。
場札から回転テーブルへの補充が重要で、次のプレイヤーの状況を見て置きにくそうなものを選ばなければならない。どのカードを補充するかは運の要素もあり、また回転することでたいていのピースは入るため、インタラクションは重苦しくない。楽しくプレイできた。
Arraial
ゲームデザイン・N.B.センティエーロ&P.ソレダーデ
イラスト・N.サライヴァ
メボゲームズ(2018年)
1~4人用/8歳以上/30分
テンデイズゲームズが取扱予定(?)

Posted in シュピール18

シュピール’18:ドイツゲーム賞授賞式

エッセン・シュピールの開催前夜祭として、業界関係者を招いての毎年恒例のドイツゲーム賞とイノシュピールの受賞式が行われた。結果はすでに9月に発表されており(TGiWニュース link)、入賞したデザイナーと出版社代表を招いての授賞式である。
主催のフリードヘルム・メルツ社のD.メツラー氏、イノシュピールのプレゼンターであるエッセン市長R.イェリネック氏が挨拶した後、まずはイノシュピールから。金の羽根・模範ルール賞に代わって昨年から制定された賞である。昨年の『マジックメイズ』に続いて受賞したのは、本物の氷を使う『クールランニングス』。選考したドイツのボードゲームブロガー・ポッドキャスターも登壇した。
そしていよいよドイツゲーム賞の授賞式。10位から順に発表され、それぞれデザイナーと出版社代表が登壇して賞状を受け取る。
spiel18-dsp4.jpg
4位までの受賞者。2タイトルが入賞したW.ヴァルシュ氏は欠席。ローゼンベルクも、クニツィアも、フリーゼも入賞せず盛り上がりはいまひとつ
spiel18-dsp3.jpg
1位を受賞した『アズール』では、デザイナーのM.キースリング氏(右)、プランBゲームズのS.グラーヴェル氏(左)、ペガサスシュピーレのA.フィンカーナーゲル氏(中央)が登壇
spiel18-dsp2.jpg
3位以上の入賞者と、イノシュピール、ドイツキッズゲーム賞『メモアァール!』の入賞者
spiel18-dsp1.jpg
最後にW.クラマー氏が登壇し、アミーゴ社で長く編集者を務めてきたU.メルター氏に長年の功労の讃え賞状と記念品を贈呈
授賞式は全体的に長めで、全部終わって食事となったのは開始後90分経っていた。たまたま隣りに座ったのがドイツのボードゲーム専門誌『フェアプレイ』のW.フリーベ氏だったので受賞したゲームのことなどをちょっと話す。くつろいだひと時が夜遅くまで続いた。