月刊『キスカ』で『天王寺さんはボドゲがしたい』連載開始
今月7日発売のグラビア付き青年誌『キスカ』10月号(竹書房)にて、漫画『天王寺さんはボドゲがしたい』の連載が始まる。mononofu(もののふ)作。
クールで無口、容姿端麗、運動神経抜群、成績優秀……誰もが気になるミステリアスな帰国子女、天王寺ユリア。
そんな彼女を一方的にライバル視する南森ゆきは、ある日、ユリアの本当の(?)姿を目撃!
ゲームをしながら一喜一憂するユリアの姿に、ゆきは、「ボードゲームの不思議な世界」へと惹かれていく。
第1話では『ガイスター』と『カタン』、第2話は『サウマウマウ(サムマウマウ)』、第3~4話には『魔法の掃除機』が登場。南森ゆきが部活に加入し、さまざまなボードゲームを通してボードゲーム愛好者の天王寺ユリアたちと親交を深める。はたして南森ゆきはボドゲ沼にはまるのか?
作者のmononofu(もののふ)氏は少女漫画誌にて編集長期待賞、新人賞等を受賞し、漫画アシスタントを勤める傍ら、イラストレーターとしてソーシャルゲームのキャラクターデザイン、カードイラストなどを手がけている。ボードゲームは軽めから重めまで幅広く遊び、中でもブラフ系、正体隠匿系、推理系が好きだという。
ボードゲームがテーマの連載コミックとしては、単行本も好調の『放課後さいころ倶楽部』(小学館『ゲッサン』)のほかは、『遊びたがりの霧生(きりゅう)さん』(KADOKAWA『電撃大王』)は作者の体調不良で休載となっており、それ以来の新連載となる。楽しみにしてチェックしよう。
ピラミッドの作り方(Pyramids)
ピラミッドだけじゃないよ
採石場からカードを取って、美しいピラミッドとオベリスクと王家の墓を作るカードゲーム。『エリジウム』のデザイナーコンビによるもので、手番選択の悩ましいゲームだ。
毎ラウンド中央に、プレイヤー人数分の石材カードが2枚一組で並ぶ。これらを見ながら、スタートプレイヤーから神タイルを1つ選ぶ。神タイルによって石材カードを取る順番と、建設できる建物が決まる。1番先に取れる「ホルス」はピラミッドしか建設できず、2番目の「アヌビス」はピラミッドと王家の墓、3番目の「ケプリ」はピラミッドとオベリスク、4番目の「セクメト」は全部を建設できる。場に欲しいカードがあり、かつほかのプレイヤーも取りそうだったら、建設できる建物が少なくても順番が先になる神を取る。この駆け引きが悩ましい。
石材カードには5色の石がさまざまな組み合わせで描かれており、どの建造物にも使えるが、それぞれ得点方法が異なる。ピラミッドは同じ色の石が長くつながっているほど得点が高く、また全色をまんべんなく使うとボーナスもある。オベリスクは一番多い色の段数、王家の墓は色ごとにプレイヤー間で一番多いものが得点。さらに「グリフ」というシンボルが建造物に一致していればボーナスが入る。いずれも今欲しい色や、これから伸ばしたい色を考えてカードを選ばなければならない。
神タイルで手番順が決まったら、順番に場から石材カードを手札に補充し、そこから1~3枚を自分の建造物に付け加える。ピラミッドは土台から最終的に4段になるように重ねていき、オベリスクは一列に重ねる。王家の墓は伏せてまとめておく。基本的には配点が高いピラミッド優先で、適合しない色のカードはオベリスクに、それも合わなければ王家の墓に入れることになるだろう。
毎ラウンド、ピラミッドには必ず1枚を置かなければならないので、10ラウンドで全員10枚置いてピラミッドが完成し、ゲームは終了となる。各建造物について得点を計算し、合計得点の多い人が勝つ。
3人プレイで30分、5人プレイで40分ぐらい。ピラミッドで同色をできるだけ長くつなげる作戦と、全色ボーナスを狙ってまんべんなくつなげる作戦があるようだ。欲しい色を巡ってエキサイティングな戦いが繰り広げられた。もう少し伸ばしたいところでいいカードが取れず。
特殊能力やボーナスカードなどもなく至ってシンプルにまとめられ、その分プレイヤー間の駆け引きがクローズアップされた作品。「取ーらーれーたー!」が頻発する。
Pyramids
ゲームデザイン・M.ダンスタン&B.ギルバート/イラスト・C.ショシィ&M.メンツェル
イエロ(2017年)+ホビージャパン(2018年)
2~5人用/10歳以上/30分