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ゲームから人へ

たくさんのボードゲームを遊ぶのは、プラトンのイデアのように、面白いゲームを求め続けてのことであるが、逆説的に、遊べば遊ぶほど、面白いと思えるゲームの割合が減ってくるのではないかとこの頃思うことがある。 ボードゲームを本格的に遊び始めたのは大学4年の頃である。オーケストラの練習が終わってから、亀有のア…

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インタラクションはもう古い?

今年のエッセンでは、多くのワーカープレイスメントゲームが人気を集めた。『ヴァスコダガマ』『エジツィア』『カーソンシティ』『オペラ』『ダンジョンロード』など、こんなに出てはこのシステムも使い古されるのではないかと心配になるほどの勢いである。 ワーカープレイスメントの元祖は『ケイラス』だとされているが、…

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ホームパーティで遊ぶのにぴったりなゲーム

当サイトで紹介しているゲームは知名度が低い。gooランキングで「ホームパーティでみんなで遊ぶにはぴったりなゲーム」を聞いたところ、1位が『ウノ』、2位トランプ、3位『人生ゲーム』、4位Wii、5位『ジェンガ』という結果になったという。アナログゲームがまだWiiを上回っているのは嬉しいことだが、比較的…

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「巣ごもり家族」のボードゲーム

長引く不況で、ボードゲームが脚光を浴びているという。『人生ゲーム』や『モノポリー』の売れ行きが好調であるほか、ドイツやオーストリアでも子どもゲームの売り上げ増が報告されている。国内外の記事の分析をまとめると、不況でボードゲームが売れる原因として以下のものがあるようだ。 1.在宅時間の増加 2.みんな…

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ノンリプレイの理由(2)

「ノンリプレイの理由」には、さまざまな意見が寄せられた。1回しか遊ばないゲームが多い私にとって、そういう楽しみ方もあってよいだろうと述べたかっただけだが、勢い余ってノンリプレイ主義を標榜したのは行き過ぎだったと反省している。 ただ、この話がもとで一口にリプレイ/ノンリプレイといってもさまざまな楽しみ…

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ノンリプレイの理由

メビウスゲームズのインタビューで、新しいボードゲームはルールを覚えないといけないのでたいへんじゃないかという質問に対して、能勢さんはこのように答えている(『トイプラス』) 。 それはないんじゃないかと思いますけどね、大人でもそうですけど知ってるゲームをやりたいっていう保守的な考え方がどっかにあります…

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ドイツ語ルールと英語ルール

ヨーロッパでは、ボードゲームの国際展開をにらみ、多言語ルールを付けることが多くなった。かつてはドイツ語オンリーばかりだったドイツメーカーも、大きなアメリカ市場を見据えて英語ルールをつけたり、パッケージの英語版まで作ったりしている。 ドイツメーカーが作る英語ルールは癖があって読みにくい上に、ドイツ語の…

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音楽とボードゲーム

「プレイヤー」といえば、ボードゲームやスポーツをする人のほかに、演奏家や役者という意味がある。そこで学生時代にはまっていたクラシック音楽の演奏とボードゲームのプレイを比較した。 まず作曲家とデザイナー。音楽には有名無名の作曲家がおり、好みも分かれる。より多くの人に好まれる作曲家が結局後世に残っていく…

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重量級ゲーム

近年、ドイツゲーム賞を受賞しているような難易度高め・所要時間長めのゲームを、日本語でネガティブなニュアンスがないようにするには何と呼んだらよいだろうか。 「長時間ゲーム」というと、世の中には5,6時間やそれ以上かかるものもざらにあるから、2,3時間くらいでは短いという人もいる。 また、内容は易しいの…

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ドイツゲーム賞と日本語版

ドイツゲーム賞が昨日発表された。国内の取り扱い状況を見ると、10位以内で日本語版が発売されているものが4タイトル(ただし『ルアーブル』は未発売)、しかも上位3位が全て含まれている。 ドイツゲーム賞を受賞したからといって売り上げが伸びるわけではないと、ハンスのブルンホファー社長は言っていたが、それはド…