あと一歩で黄金のカギというところで
3個のダイスでお城に向かって進み、止まったマスにあるカギで宝箱を開けるキッズゲーム。オーストリアのデザイナーコンビ、スラヴィシェック(『チャレンジャーズ』)とシュタインヴェンダー(『クラウドエイジ』)がデザインし、ハッピーバオバブ(韓国)から発売されたゲームで、ドイツ語版が今年のドイツ年間キッズゲーム大賞にノミネートされた。
手番には3個のダイスを振り、いずれかの1個の出目でコマを進める。おやすみマークが出たダイスは除外され、残りのダイスを振ってさらに進める。3個ともおやすみマークになるとバーストで何ももらえないので、適度なところで(残り1個になったくらいのところで)止めるとよいだろう。
止まったマスのカギを抜き、宝箱に差し込んで回す。カギが「本物」ならば宝箱がカパッと開いて中のクリスタルを獲得できる。磁石を使ったギミックによって「偽物」は宝箱が開かないが、おやすみダイスをリセットするのに使える。
宝箱からもらえるクリスタルの数は、カギの色によって代わり、一番手前にある紫のカギは2個しかもらえないが、ゴールにある金の鍵は必ず宝箱が開く上に5個ももらえる。そのため残り1個になっても先を進むことになり、あえなくドボンとなるわけだ。
途中の赤いお姫様マスもおやすみマークのリセットができるので、ここを足がかりにして先を進みたい。あと稀に、1投目で3個ともおやすみマークだとお姫様マスまでワープできる。
宝箱がカパッとあく様子やダイスロールの盛り上がりはともかく、バーストするかしないかのスリルとギャンブル性により、キッズゲームらしくない。大人でも十分盛り上がれるゲームである(おやすみマーク3個になっても「偽物」のカギでリセットできてしまうので、大人だけで遊ぶ場合は即バーストのルールがよい)。
Die magischen Schlüssel
ゲームデザイン:M.スラヴィシェック&A.シュタインヴェンダー/イラスト:C.ピルー
出版社:ハッピーバオバブ+ゲームファクトリー(2022年)
2~4人用/6歳以上/20~30分