3月9日(日)、大阪マーチャンダイズ・マートにて、ゲームマーケット2014大阪が開催された。3年目となる今回、過去最高の107団体が出展し、1800人だった前回を超える2350人の参加者があった。
限定品のボードゲームを求めて7時台から来場者が詰めかけ、10時の開場時には数百人の待機列ができた。今回はたまたまとなりのホールが空いていたため、そこを利用して待機できたが、次回の開催はもっと大きな会場を考えなければならないとスタッフ。来場者も慣れたもので、入場はスムーズである。が、人が多い。
最初に長い行列ができたのは、たなごころ、ちゃがちゃがゲームズ、Product Arts、鍋野企画、ゲームストア・バネストあたりだった。ここでしか買えない、頒布数が少ないというところが優先される。
たなごころは、ゲームマーケット大阪では第1回から毎回出展している。今回は『えんかい』というコースターを使った協力ゲームと、旧作の再版を行った。ゲームマーケット東京には出展しておらず、また全て手作りのため製作数が非常に少ない。前々日のネット予約受付は、開始後わずか10分で定数に達し終了。当日の販売分も10分で売り切れたという。今回のゲームマーケット一番の注目サークルだったといえよう。
ちゃがちゃがゲームズは、福井から初出展。お絵描きクイズゲーム『スタンプグラフィティ』など4点を発表した。昨年、福井のボードゲームフリーマーケットで意気投合したメンバーが、互いにアイデアを持ち寄ってテストプレイを重ねたという意欲作は全て完売となった。広報活動にも力を入れ、注目度を一気に高めたのが奏功した(ツイッターの使い方がよく分からず、リツイートしまくったのは反省しているとのこと)。6月には申し込んでいないが、再版してゲームマーケット東京への出展も検討しているという。
さて、1時間ほどすると行列も解消し、あちこちのブースを見て回ったり、試遊卓で遊んだりする時間帯となった。そこでひそかに注目を集めていたのが能登ごいた保存会。黒檀や竹製の高級ごいたコマやストラップなどを頒布していた。
・中日新聞(石川):「ごいた」あす 大阪で初陣 卓上ゲームイベントに出展
試遊卓では人狼に人が集まっていた。再版がかかった『ダンガンロンパ1.2 超高校級の人狼』、予約受付が始まった『カイジ×人狼』には、プレイする人を観客が取り囲み、大きな賑わいを見せていた。
専門店ではゲームストア・バネスト(名古屋)が、エッセン・シュピールの新作を多数販売したほか、『王と枢機卿』日本語版の初売りとなったゲームフィールド(熊本)、初出展を果たしたトリックプレイ(兵庫・三宮)、そして『放課後さいころ倶楽部』作者である中道裕大さんのサイン会を開いたキウイゲームズ(大阪)などが活躍。ロール&ロールステーション(東京)では、『大家はつらいよ』日本語版の先行販売も行われた。
台湾からは、スリーブでおなじみの「スワン・パナシア」のほか、「ハロー!工房」「Moaideas Games Design」「Homosapiens Lab」「大玩卓遊」が出展。人狼系のカードゲーム『狼の血』はパッケージが日本語で、多言語版になっている。ほかにも日本在住の外国人ゲーマーJIGG Kansaiが出展するなど、国際色豊かである。
異色の出展だったのはキリスト新聞社の『バイブルハンター』。聖書をテーマにしたカードゲームで、キリスト新聞社が製作した。「イエス・キリスト」がプロモカードになっているなど遊び心満載だが、その陰にはキリスト教をもっと一般的に知ってほしいという真面目な意図があるという。
今回発表された国産の新作は77タイトル。ゲームマーケット東京とは別の、新しい世界が開かれつつある。当サイトでは新作評価アンケートを行う予定。
・ゲームマーケット:公式サイト