2003年ベストゲーム、ウェブ投票
ドイツのゲームサイトH@LL9000は去る1月に2003年に発売されたゲームについてウェブ投票を行いました。年間ゲーム大賞・ドイツゲーム賞が採用しているドイツゲーム年度(10月〜翌年2月)ではなく、純粋に2003年に発売されたゲームを対象としているところが新機軸です。
ボードゲーム部門の1位はアメン・ラー。ドイツゲーム賞で1位を取ったこの作品は他の部門にも入っており、H@LL9000などに集うドイツ人ゲームフリークの心をつかんでいる模様です。ファミリー部門は年間ゲーム大賞のアルハンブラが1位となりました。
エッセン国際ゲーム祭からまもない投票ということもあって、エッセンで発表されたゲームが多く入りました。これらの評価が高かったゲームは次の年間ゲーム大賞・ドイツゲーム賞での入賞が期待されます。(H@LL9000)
【H@LL9000お気に入りゲームウェブ投票 2003】
ボードゲーム:1位アメン・ラー、2位アッティカ、3位暗闇のフロア
ファミリーゲーム:1位アルハンブラ、2位暗闇のフロア、3位創世記1503
カードゲーム:1位コロレット、2位7つの印、3位魔法の剣とドラゴンの卵
2人ゲーム:1位バルーンカップ、2位ディ・ブルグ、3位トムチューブ
大箱ゲーム:1位王冠のゲーム、2位アメン・ラー、3位英雄の帰還
クイズ&パーティゲーム:1位アンノドミニ・法律の名前
2位ノーボディ・イズ・パーフェクト、3位ハステ・ヴォルテ
子どもゲーム:1位ベンガベンガ、2位グログロ、3位カエルがチュッ
美術的ゲーム:1位英雄の帰還、2位修道院殺人事件、3位アメン・ラー
創作的ゲーム:1位アーサー王、2位暗闇のフロア、3位鉄道ダイス
ずっこけゲーム:1位アーサー王、2位創世記1503、3位ファラオの呪い
パンチカー(ピッチカーではない)
紀元前4世紀に書かれたサンスクリット文法学書にゲームの記述を発見。
akshashalaakaasamkhyaa parinaa(2.1.10)
パンチカーというダイスゲームのギャンブル用語を定義したものである。パンチカーとは5つのダイスまたは棒を振って、ゾロ目が出れば勝ち、それ以外は負けという簡単かつシビアなゲームだ。おそらくパチーシに見られる四面ダイス(棒)だと思うが、勝つ確率は256分の1。博打もいいところである。
ここで定義されている博打用語は3つ。要するに「パリ」を後ろにつけると失敗という意味になる。
akshapari アクシャパリ(ダイス振り失敗)
shalaakaapari シャラーカーパリ(棒振り失敗)
ekapari エーカパリ(1つ失敗…残りの4つはゾロ目なのに、1つだけ違う目だった)
インドの古代説話に、ダイス博打で身ぐるみ剥がされて路頭に迷う王様の話がある。悪魔がダイスを操作して負けるようにしたのである。博打は身を滅ぼすというが、博打は古今東西、ゲームの一番華やかな要素なのかもしれない。
(パンチカーとは「5つ組」、パチーシは「25」という意味。語源を辿るとペンタ「5」と共通の祖先らしい。)