オーストリアゲーム大賞に「頭脳絶好調」
オーストリア・ゲームアカデミーは17日、2004年のオーストリアゲーム大賞(Spiel
der Spiele、ゲーム・オブ・ゲームズ)を発表しました。4年目の栄冠にはR.クニツィア作の多人数アブストラクトゲーム、頭脳絶好調が輝きました。同時に発表された6部門11タイトルのヒットゲーム(Spiele Hits)には、サンクトペテルブルク、サンファンなどが入りました。
オーストリアゲーム大賞は一般応募で寄せられた候補作品から、ゲームやコミュニケーションのエキスパートが選出する賞。歴史の浅い賞ながら、受賞ゲームにロゴが印刷されるなど、ドイツ語圏で発表されるゲーム賞として愛好者やメーカーから注目を集めています。ドイツ年間ゲーム大賞、ドイツゲーム賞とは異なるゲームが多く選ばれており、今年の傑作ゲームを知る上で面白い資料となっています。
受賞した頭脳絶好調はプレイスペース広島から発売されていましたが、奇しくも受賞日の17日にメビウスからも発売となりました。ドイツ年間ゲーム大賞ノミネートと国際ゲーマーズ賞にもノミネートされており、また国内の評価も上々です。お買い求めはお早めに!(Spiel der Spiele)
【オーストリアゲーム大賞】
・頭脳絶好調(R.Kinzia/Kosmos)
【ヒットエキスパートゲーム部門】
・サンクトペテルブルク(M.Tummelhofer/Hans im Glück)
【ヒット友達ゲーム部門】
・イグルーイグルー(B.Cathala&B.Faidutti/Goldsieber)
・トンギアキ(T.Rauscher/Schmidt)
【ヒット家族ゲーム部門】
・アストロスライド(F.Sindon/Hasbro)
・メイクンブレイク(A.&J.Lawson/Ravensburger)
・イエローストーン(U.Rosenberg/Amigo)
【ヒット子どもゲーム部門】
・密輸業者の島(A.Wrede/Haba)
・たんぽぽの綿帽子(H.Punke/Piatnik)
・ベンガベンガ(A.Steinwender&R.Hofstatter/Selecta)
【ヒット多人数ゲーム部門】
・クラニウム(R.Tait&A.Whit/Jumbo)
【ヒット2人ゲーム部門】
・サンファン(A.Seyfarth)
サンクトペテルブルグ上級バリアント
巷で人気のようなので、バリアントを試してくださる人もいるかと思って訳出。よりタイトなプレイをお好みの方に。「天文台が引けなかったから」という言い訳はもう通用しない!というのが売り文句。
- 初期資金30ルーブル、全員にチップを2枚(2人プレイ時は3枚)ずつ。
- チップは各自見えるところにおいておく。
- チップを出すことで、その時点の手番プレイヤーに「割り込み」を申し込むことができる。チップを出した人は、持ち金の範囲内で金額を提示する。
- 手番プレイヤーは「割り込み」を許すか否かを決める。許さないことにした場合、提示された金額より1ルーブル多く銀行に払って通常どおり手番を行う。チップは戻る。
- 「割り込み」を許すことにした場合、提示された金額を受け取る。チップを出したプレイヤーが先に手番を行ってから、元のプレイヤーの手番になる。その代わり、チップを出したプレイヤーの元々の手番は飛ばされる(割り込みによって順番の変更があるだけで、追加の手番があるわけではない)。
- 何人かが同時に割り込みを申し込んだ場合は、手番プレイヤーの左から順に金額を提示していく。後から提示する人は前の人よりも高い金額を提示しなければならない。後出しを避けるため、手番プレイヤーは金額が提示される前に他に割り込みたい人がいないか確認するとよい。
- 1手番中に何人かが連続で割り込みを申し込んだり、同じ人が2回割り込みを申し込むということは原理的に可能だが、そのようなエゲツないプレイはやめよう(注:禁止したほうがよいでしょう)。
- 2人プレイでは割り込みによって追加の手番が生じるものとする(割り込んだ人→手番プレイヤー→割り込んだ人…)。
(Spielbox2004年3号)