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アンケート(3)

「普段なかなか目にすることのない海外のゲーム事情・ニュースに触れることができる貴重なサイトだと思います。私個人として期待したいのはこの路線でありまして、「評価システム」は、貴サイトにはあまり必要だとは思いません。」

多くの方から頂いたのは、エッセン・ニュルンベルク新作情報を含む翻訳記事に対する評価。私としてももっともやりごたえのあるコンテンツであり、評価していただけたことをとても嬉しく思う。

その一方で、どのゲームが面白いか考える場に参加したいという気持ちも持ち続けている。ニュースから明らかになる海外の評価もないことはないのだが、流通事情が異なる日本にそのまま適用することはできない。

まもなく投票〆切となり、来月に発表される日本ボードゲーム大賞(みなさん投票しましたか?)はその一環。日本の風土では、はっきりと面白い/面白くないと言いづらいところがあるために分かりづらくなっているゲーム評価を、一般の愛好者の数と力をお借りして賞という目に見える形にしようというものである。これはお陰さまでうまく回っており、今年も面白い結果になることだろう。

サイトではどうかといえば、レビューを兼ねたゲーム会レポートの中で「面白い!」マークをつけることによって一応の評価はしている。しかしそれは極私的な評価に過ぎず、私が面白いというからやってみたが全然面白くなかったというパターンはいくらでもあるようだ。

そこで誰でも参加できる評価システムがほしいなと思うのだが、幸いにしてゲームギャラリー、play:game、ボードゲーム通信、海外ではBoardgame Geek、H@LL9000がそうしたものをすでに作っている。その中で当サイトは現在詰め込めるだけ詰め込んだデータベースを作っているplay:gameを評価システムとしても気軽に使えるよう、協議しながら連携していくつもりだ。

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男性的楽しみ方、女性的楽しみ方

妻の前で知り合いのゲーマーを列挙していたら、女性がいないことを指摘された。慌てて考えてみたが、ゆうもあ関連で何人か知っているぐらい。

実際、他のサイトのレポートなどを見ていても女性の登場率はかなり低く、女性がいるというだけで目を引くほどだ*1。もっとも、成人のボードゲーム愛好者は男性が圧倒的に多いというのはドイツもアメリカも変わらない。

女性が、子どもや夫の付き合いではなく自ら趣味としてボードゲームをあまり選択しないのはどうしてだろう。

女性が何人か集まってする趣味といえばショッピングやお茶。メインはおしゃべりである。おしゃべりの中で女性は面白かったこと、たいへんだったことといった体験を共有しあったり、控えめな自慢をしあったり、お互いにほめあったりしている。そのとりとめのなさがいいらしい。

こうしたおしゃべりが楽しいためには、お互いの共通項が多く、さまざまなパラメータが同等であるほどよい。年令、家計の収入、学歴、子どもの数…。同等でない場合は、焦点が当たるのを避けて別の同等なものを探すか、あるいは無理やり同等であるとみなしてしまう。

そこでボードゲームであるが、勝敗がつくという点がどうしても外せない本質であろう。同等であろうと努力さえしている女性の中に、勝敗という同等でないものが生まれるのがなじまないのではないか。

その点、男性は対照的で勝敗がつけることを好むようだ。その場限りのことであっても、序列をつけることや自分のポジションを知ると安心するのかもしれない。勝敗がつくことを好まない男性でも、女性のように同等であることに重きを置いているのではなくて「こんなことで序列がついてたまるか」という負けず嫌いであることが多い。

この男女の違いは、社会的な側面に大きく依存している。例えば平日の昼間、スーパーに行って女性を見ても不思議に思わないが、男性を見ると「この人の職業はいったい何なんだろう」と思ってしまう。それは男性は会社で働いているもの、女性は家で家事をしているものというケースが現代でもまだ多いからにほかならない。

男性は会社にいけば、それぞれ違った地位が与えられる。ところが家にいる主婦は主婦以上でも以下でもない。これが序列を求めてボードゲームを遊ぶ男性と同等であろうとしてボードゲームを避ける女性の違いになるのではないだろうか。

もちろん、男女で嗜好が分かれる原因はそれだけではない。子ども心やコレクション欲など男性の方が強いものもあるだろう。しかし、面と向かって勝敗が決まるというボードゲームの特性を考えたとき、このような男女の社会的性格が大きな原因になっていると思うのだ。

それではどうすれば女性がもっとボードゲームに親しんでくれるか。社会的な問題は現代の多様性によって解消されつつあるかもしれないが、一朝一夕に対策を打てるものではない。テーマ、コンポーネント、システムなどのゲーム自体の問題から、ゲーム会の形式、広報などゲームを遊ぶ環境までにわたって女性が好んで参加できる要素をもっと研究していく必要があるだろう。

参考

*1:レポートをアップするぐらいのマニアには男性がどうしても多くなるため、女性が参加するゲーム会はウェブに現れにくいという事情は差し引いて考える必要がある。