KAIJU ON THE EARTHシーズン2第1弾『クアント』6月22日発売
アークライトゲームズは6月22日、『クアント』を発売する。ゲームデザイン:ポーン(ステッパーズ・ストップ)、ディレクション:渡辺範明(ドロッセルマイヤーズ)、グラフィック:宇佐美詠子、イラスト・怪獣デザイン:開田裕治&中村豪志&松本智明&中北晃二、1~3人用、10歳以上、60~120分、6930円(税込)。
『ボルカルス』『レヴィアス』『ユグドラサス』に続くKAIJU ON THE EARTHシリーズのシーズン2第1弾。先行販売のクラウドファンディングは『ユグドラサス』の2500万円に次ぐ1300万円を集めた。『シェフィ』やDomina Games作品など1人用ゲームで知られるポーン氏の作品で、この作品も基本1人用で、2~3人用の協力ルールが付いている。
プレイヤーは軍事司令官となり、ヨーロッパを襲う昆虫怪獣「クアント」から、7都市を守り抜くことを目指す。アリ型の怪獣は「増殖」と「結合」の能力を持ち、1都市に集まると結合して形態が変化し、より強くなる。各都市には防衛力があり、怪獣が一定枚数を超えると壊滅し、3つの都市が壊滅すると敗北になる。
手札のカードには、怪獣を倒したり移動させたりできる作戦カードと、怪獣が増えたり強くなったりする脅威カードがあり、全てのカードを3周使い切れたら勝利。使うタイミングや順番が大事で、1つの都市に集めてまとめて消したいところだが、壊滅の危険ととなりあわせだ。どの怪獣は個別に破壊し、どの怪獣は集めて破壊するのか。油断することなく、ピンチを切り抜けて都市を持ちこたえさせよう。
内容物:怪獣カード(44×63mm):1体結合形態《ノーマル》30枚、3体結合形態《ソルジャー》20枚、10体結合形態《ユニークス》20枚、30体結合形態《ジェネラル》20枚、100体結合形態《ガーディアン》20枚、300体結合形態《マザー》20枚、1000体結合形態《デミボルカ》5枚、イベントカード(63×88mm):脅威カード 12枚、作戦カード 14枚、追加作戦カード 2枚、ボード:都市ボード 7枚(ワルシャワ、ウィーン、パリ、ローマ、マドリード、ベルリン、ロンドン)、威力臨界ボード 1枚、マーカー:威力臨界マーカー 1個、ラウンドマーカー 1個、スタートプレイヤーマーカー 1個、その他:エンディングカード(63×88mm)2枚(評価S/A/B/C/D/E)、サマリーシート(148×210mm=A5)3枚、説明書 1冊、拡張セット:機密書類(封筒)1セット
ネクストステーション・ロンドン(Next Station: London)
4路線のネットワーク
ロンドンの地図に地下鉄4路線を引いていくフリップ&ライトゲーム。デザイナーはオーストラリア人のダンスタンで、『マイシェルフィー』『モニュメンタル』『バブルストーリー』『アドベンチャーゲーム』シリーズと、重量級からキッズゲーム、謎解きに至るまで実に幅広い作品を発表している。数多の紙ペンゲームがある中で、「4色で書き込む」という新機軸で独自性を打ち出し、写真映えもよい。紙ペンゲームの進化は、重量級化だけでない。
4ラウンドで4色の地下鉄路線を各自のロンドン地図に書き込む。色鉛筆はラウンドが終わるたびにそれぞれ左隣のプレイヤーに渡し、各色はスタート地点が異なる。これによって紙ペンゲームによくある「みんな似たような結果」が回避されている。
11枚のカードを1枚ずつめくり、出たカードのマークの駅につなぐ。「分岐カード」がめくられない限り、両端しか伸ばすことができない。11枚のカードのうち赤色の5枚が全部出たらラウンド終了。最終的に5~11個の駅につなぐことになる。
各路線の得点は、(つないだエリア数)×(1エリアの最大駅数)+(テームズ川を渡った回数)×2である。1エリアを密にしつつ、遠くのエリアまで広げなければならない。さらにゲーム終了時には、路線を繋いだ観光地と、複数路線が乗り入れた駅も得点になる。最大の4路線乗り入れは、相当狙っていかないといけない。
ほかに上級ルールでゲームごとに変わる共通目標や、色鉛筆に紐付けられた特殊能力を加えることもできる。
紙ペンゲームにありがちなソロプレイ感の強さはあるものの、「四角来い」「四角はやめて」「三角はあと1回しかこないよ」などとカードをめくるたびにみんなで念じる一体感で十分補える。終わってからお互いの地図を見せあって「テームズ川わたりすぎ」「四路線すげえ」などと称え合うのもまた楽しい。
Next Station London
ゲームデザイン:M.ダンスタン、イラスト:M.モリン
ブルーオレンジゲームズ(2022年)
1~4人用/8歳以上/25~30分