『王宮のささやき』日本語版、11月9日発売
コザイクは9日、ドイツのカードゲーム『王宮のささやき(Palastgeflüster)』日本語版を発売する。M.リーネック作、3~5人用、10歳以上、45~60分、1890円。
手札を全部出すことができたら勝ち、出せなくなったら負けという中毒性の高いカードゲーム。自分の番には手札から1枚、自分の前にプレイして、それぞれの効果で手札を交換したり、ほかの人の手札を見たりできる。プレイされたカードの色によって次の手番プレイヤーが決まるところが画期的で、誰かを狙い撃ちできるところが、タイトルにあるような陰謀劇を生み出す。
1ラウンドの勝敗は5分程度で決まるため、勝利条件を低くすれば短時間で遊ぶこともできる。ちょっとした空き時間に遊ぶこともできる作品だ。ランダム要素が少なくガチで楽しめる3人でのプレイがオススメ。
アドルング社(ドイツ)から2007年に発売され、アラカルトカードゲーム賞6位を獲得。メビウスゲームズが輸入販売していた。このたびの日本語版は、『タルギ』日本語版に引き続き秋津たいら氏がイラストを手がけ完全リニューアル。タンサンファブリークもアートワークを担当している。
11月4日のゲームマーケットでグループSNEブース(05)から先行販売されるほか、11月10日にキウイゲームズ(大阪)、11月17日にゲームストア・バネスト(名古屋)でも体験会が開かれる。
・コザイク:王宮のささやき
・グループSNE:ゲームマーケット2013秋 まもなく開催!
・play:game評価コメントリスト:王宮のささやき
ゴーストハンター13 タイルゲーム(Ghost Hunter 13: The Tile Game)
ザコキャラで瀕死
タイルをつないで幽霊屋敷を探索し、シナリオで指示されたミッションを達成する協力ゲーム。タイルがめくられるたびに不穏な出来事がプレイヤーに襲いかかる。でも進むしかない!
はじめに各自、自分のキャラクターを選ぶ。キャラクターは科学者、探偵、霊能者、記者など8種類で、ちょっとずつ能力が異なる。今回、私が取ったのは家相占い師。タイルをめくるとき、2枚取って好きな方を選べるという能力があり、危ないタイルを回避できる。
全員エントランスからスタートする。1回の手番に移動できるのは2タイルまで。行きたい方向を決めて、そこにタイルがなければ山札から引いて置く。何が出ても、入っていなかければならない。部屋によって狂気カードを引いてメンタルポイントを下げられたり、イベントカードでモンスターと戦闘したり、アイテムカードを手に入れたりする。メンタルポイントは0になると発狂して、仲間に襲いかかるので注意。
モンスターとの戦闘は1~10のカードをシャッフルして1枚引き、敵役のプレイヤーが同様に引いた1枚と数を比べる。差分がダメージなのだが、強さの差は完全にイーブン。ザコもボスも同じ仕組みなので、ザコキャラでいきなり瀕死の重傷を負うこともあれば、ボスキャラで楽勝ということも。倒せばアイテムが手に入るが、むやみな戦いは危険だ。
さてこのゲームにはタイトル通り、13のシナリオが入っている。各シナリオには設定、準備するもの、特殊ルール、そして特定のタイルが出たときに読む「手がかり」が書いてある。この手がかりの中から、勝利条件が浮かび上がる仕組みだ。だからみんなで手分けして、タイルをどんどんめくっていかなければならない。みんなのヒットポイントとメンタルポイントが続く限り……。
シナリオ1「1000の部屋を持つ館」にチャレンジ。序盤に出てきたネズミで、敵役の鴉さんが「俺、ネズミ年ですから」といいつつ強いカードを引きまくり、こちらは息絶え絶え。2人がほとんど戦闘不能状態になり、ゲームは絶望的な状態になった。しかしその鴉さんが、狂気カードを引くところを強運で耐え、発狂した私が落としていったカギで「封印室」を開けてボスキャラのゴーレムと対決。勝ち目がなかったかに見えたのに、見事打ち破った。
しかしゲームはこれで終わりではなく、エントランスまで戻らなければならない。残りの2人が発狂して鴉さんを追いかける。途中で1人のメンタルポイントを回復することで攻撃を回避し、無事脱出成功。私は発狂したまま、燃え落ちる屋敷に取り残された。
狂気カードと戦闘の引き運が強いところと、タイルがめくられるたびにシナリオブックを参照しなければならないところがネックだったが(TRPGプレイヤー的には普通とのこと)、一寸先は闇という幽霊屋敷の雰囲気がよく出ていて、まるで本当に迷いこんでしまったかのようなリアリティを感じた。
ゴーストハンター13タイルゲーム
安田均&グループSNE/コザイク(2013)
1~5人用/12歳以上/60分