ゲームマーケット2015春:新作、アマゾンで発売(2)
5月5日に東京ビッグサイトで開かれたゲームマーケット2015春の新作について、前回のエントリーから後で確認されたアマゾン取り扱い分を掲載した。
ワー!ワーウルフ(リトルフューチャー)
ボードゲーム要素のある人狼。パネルを組み合わせて村を作り、人狼は道沿いに村人に襲い掛かる。道をふさいで人狼をあぶりだそうとする「木こり」など、村人にはそれぞれ役割をもつ。一方、人狼の味方をする「妖精」や「スプリガン」が村人や人狼の位置を動かして推理を難しくする。ほかにもゲームに脱落したあともゲームに残ることのできる「幽霊」、ワンワン、キャンキャンなどゲーム中は犬の鳴き声しか話すことができない「犬」など、独自のキャラクターが登場。司会者を必要とせず、5人から遊ぶことができるので、気軽に盛り上がれるゲームだ。
プレイ人数:5~16人、プレイ時間:15~40分
boketeー写真で一言ボケてーカードゲーム(リトルフューチャー)
人気ウェブサイト「写真で一言ボケて(bokete)」のカードゲーム版。お題カード(写真)にボケカードで一言ボケ、そのボケに評価カードで3段階の評価をする。一番多くの評価を獲得したプレイヤー(NO1ボケ職人)を目指そう。ノリで遊べるパーティーゲームだ。お題カードは全60種類、ボケカードは全54種類入っている。
プレイ人数:2~10人、プレイ時間:30分
マゴス(スパ帝国)
魔法使いの過度に平和的な論争—-頭のおかしい公爵がお城の地下で拷問を繰り返していたら、世界を切り裂く悲鳴によって魔法使いの土地と繋がってしまった。異界を探検して呪文書を持ち帰ろう。プレイヤーは配られたカードの中から5枚の呪文を選び、手番ごとにダイスを振って使う。先に相手の体力を0にすれば勝利。1人用キャンペーンも付属する。
プレイ人数:1~2人、対象年齢:10歳以上、プレイ時間:10~15分
サンゴク拡張「争覇の彼方」 (リトルフューチャー)
三国志を舞台に、一国の君主となり、武将を率いて三国の統一を目指すカードゲームの拡張セット。28人の新武将が参戦し、より深く三国志の世界を楽しむことができる。より戦略的に遊べる2人対戦だけでなく、3~4人のマルチプレイも可能。敵の侵攻を抑えながら強固な陣形を完成させていく。進化したサンゴクの戦場を勝ち抜くことのできるだろうか?
プレイ人数:2~4人、プレイ時間:30分~50分
ゲット・ラッキー(Get Lucky)
チャンスは寝て待て
『キル・ドクターラッキー』(1996年)という、ゲーム愛好者には有名な作品がある。館の中で、ラッキー博士とふたりきりになる機会を作り、ほかのプレイヤーに見られないところで殺害するというアメリカのボードゲームだ。心惹かれる設定とは裏腹に、お互いに妨害しあって殺害がなかなか成功せず、終わらないゲームとしても有名であった。
そんな終わらないところを改良して作られたのがこのカードゲームだ。手札を補充しないので、次第に妨害することができなくなり、そのうち必ず誰かの殺害が成功するようになっている。日本語版がグループSNE/cosaicから今年3月、日本語版が発売された。
ラッキー博士の殺害を目論むキャラクターが15人おり、そのうち2枚ずつ各プレイヤーが担当する。自分の番には(手札がある限り)カードを引くか、カードを1枚、自分のキャラクターに付けるか(攻撃力が上がる)していき、タイミングを見計らって殺害を試みる。
殺害はいつでも試みてよいわけではない。キャラクターには番号が振ってあり、「ラッキー博士コマ」が、1人が手番を終えるごとに次の番号に移っていく。このラッキー博士コマが自分のキャラクターの上に乗っていないと、殺害を宣言できない。自分の手番にラッキー博士が来るよう、キャラクターを交換したりしてタイミングを調整しよう。
殺害を宣言しても、ほかのプレイヤーがカードを出して邪魔をしてくる。1周する間に、攻撃力を上回るカードが全員から出されれば殺害は失敗。カードを出しすぎれば後が苦しく、かといって出し惜しみしすぎれば殺害が成功してしまうというジレンマ。特に後手のプレイヤーへのプレッシャーがすごい。
5人プレイで30分ほど。序盤に殺害を宣言して次々と失敗していく中で、徐々に成功するチャンスが上がってくる。終盤はキャラクターを交換して、できるだけ早く殺害を宣言できないか、みんなが狙う展開となった。千載一遇のチャンスを最後の1枚で阻止した神尾さんが、次の手番に殺害を宣言し、誰も止められずに勝利。序盤、ほかの人にカードを出させていたのが奏功した。
どのタイミングでカードを出すか、ゲームの序盤、中盤、終盤で駆け引きが変わってくるのが面白い。それと、キャラクターカードには殺害の動機が、各カードには凶器や動機が事細かく書かれており、ラッキー博士がどうしてこんなに付け狙われるのか、ストーリー部分も楽しむことができる。
Get Lucky
J.アーネスト/チーパスゲームズ(2014年)、cosaic(2015年)
2~6人用/12歳以上/20分