シュピール’16:ルックアウトシュピーレ
『スカイアイランド』が年間エキスパートゲーム大賞に選ばれた出版社。『アグリコラ』シリーズも快調です。
★コスタリカ(Costa Rica)
M.ダンスタン、B.J.ギルバート作、2~5人用、8歳以上、30~45分。
『エリジウム』のデザイナーコンビによるタイルめくりゲーム。熱帯雨林の野生動物の世界を探検し、希少動物を集めて密猟者の手から救います。同じ種類の動物を集めれば集めるほど得点はが上がりますが、いろいろな種類を集めるのも得です。蚊に刺されるのだけは注意して下さい。
手番プレイヤーは6つの探検隊のうち1つを移動させ、新しいタイルをめくります。それから時計回りに、このタイルを取って探検隊から抜けるか、さらに続けてタイルをめくるかを選びます。タイルには動物のほかに蚊のマークのあるものが入っており、2回出ると強制的に引き取って探検隊を抜けなければなりません。盤上にタイルか探検家が全てなくなったらゲーム終了で、集めたタイルのセットで得点を競います。
★アグリコラ:ファミリーバージョン(Agricola Familienspiel)
U.ローゼンベルク作、1~4人用、8歳以上、45分。
『アグリコラ』をまだ遊んだことのない人のために作られた入門ゲーム。基本となるワーカープレイスメントのシステムはそのままに、職業・小さな進歩カードをなくしてプレイ時間を短縮しました。資源を集め、家族を増やし、畑で作物を育てたり、牧場で動物を飼ったりします。農場ボードはなく、畑や牧場はタイルになっていて、自分の最初の家からつなげていきます。どの大きな進歩を取るかによって、ゲームの方向性が変わるでしょう。『アグリコラ』経験者でも気軽に遊びたい方に。
★オリュンポスの戦い(Kampf um den Olymp)
M.クラマー作、2人用、12歳以上、30分。
『パッチワーク』『路面電車』などに続く2人用ゲームシリーズ。オリュンポス山をめぐって神々が二手に分かれ、戦いを繰り広げます。手番にはコストを支払い、オリュンポス、トロイ、デルファイのいずれかに英雄か軍隊を配置し、装備カードを付けて戦力を上げ、相手を攻撃します。攻撃では攻撃力と防御力を比べ、倒せば除去されます。これを交互に繰り返し、自分の陣地を守るか、規定点を獲得したプレイヤーが勝者となります。カードに指示された特殊能力を駆使して戦いましょう。
★コロニスト(Die Kolonisten)
T.プルス作、1~4人用、12歳以上、30~240分。
プレイヤーは19世紀の開拓村の村長となって、村の環境を整え、住民を農家、職人、市民などの職業に就かせます。新しい職業を作り、住民を教育し、いろいろな効果をもった建物を作って人口を増やしましょう。好みによってゲームの難易度や所要時間を変えることができ、初心者向けのチュートリアルゲームから、一時代だけ遊ぶ60分ゲーム、キャンペーンで遊ぶ数時間ゲームまで用意されています。デザイナーのプルスはドイツ人で、初めての作品となります。
名作政治ゲームをコンパクト化『フンタ:カードゲーム』9月上旬発売
ホビージャパンは9月上旬、ブラックユーモアたっぷりの政治ボードゲーム『フンタ』をコンパクトにした『フンタ:カードゲーム(Junta: Las Cartas)』を発売する。ゲームデザイン・J.クレナー&C.ライザー&S.レスル、イラスト・C.シュテファン、3~6人用、12歳以上、45~60分、2000円(税別)。
世界中の他の場所はどんどん早く進んでいるという一方で、この地は古き秩序(と混沌)の残る最後のよりどころです。島の農民は相変わらず貧しく、無学で、抑圧された生活を送り、書類上の話以外の中流階級など存在しません。夜には時折銃声が響き、生き血をすするような暫定政権は国を掌握し、その面々――すなわちプレイヤー――は自分のポケットを金で膨らませる事以外には興味がありません。そして、いつものごとく、静かな夜にはコオロギの鳴き声が聞こえてくるのです……。
今年5月にペガサスシュピーレ(ドイツ)から発売されたばかりの作品。プレイヤーは美しき島国「バナナ共和国」暫定政権の一員となり、私腹を肥やすことを目指す。政府は全世界的超権力の支援を受けており、毎ラウンド、海外援助という名目で多額の小切手が送られてくる。この中から最も多くの金を自分のポケット、もといスイス銀行口座に効率的に詰め込んだプレイヤーがゲームに勝利する。
一方で、他人に策略を仕掛け、票を買い、暗殺者を雇い、建物を吹き飛ばし、時にはクーデターを起こして新たな大統領を目指すことも必要。ボードゲーム版『フンタ』の興奮をそのままに詰め込んだ、権力と陰謀と金と反乱がテーマのコンパクトなカードゲームだ。