ポルトガル年間ゲーム大賞2016に『モンバサ』
ポルトガルのボードゲームサイト「シュピール・ポルトガル」は本日、2016年のポルトガル年間ゲーム大賞(Jogo do Ano)を発表した。5タイトルの最終候補から、審査委員会の投票でアフリカを舞台にしたドイツのボードゲーム『モンバサ(Mombasa)』が選ばれた。
ポルトガル年間ゲーム大賞は2006年からスタートし、10回目を迎える。サイトのメンバーが10タイトルの新作を挙げ、その中から最終候補を5タイトルに絞って投票にかけられる。コンポーネント、テーマ、システム、繰り返しプレイする価値、インタラクション、総合的な楽しさの6項目で審査され、ベストゲームが決まる仕組み。過去には『アグリコラ』『ブラス』『祈り働け』『キーフラワー』『ネイションズ』『ラ・グランハ』などのゲーマーズゲームが選ばれている。
『モンバサ』はエッガートシュピーレ(ドイツ)から発売されたアフリカ植民地時代の投資ゲーム。ドイツ年間エキスパートゲーム大賞2016推薦、オーストリアゲーム賞フリーク部門賞、スイスゲーマーズ賞2位、ルーマニア年間ゲーム大賞ノミネートを受け、まもなく発表されるドイツゲーム賞の入賞も確実と見られる今年一番のゲーマーズゲームだ。ポルトガル年間ゲーム賞からは、恒例の授賞したゲームをあしらった美しいトロフィーを授与される。
日本語版はアークライト社よりちょうど明日発売されることになっている。
【ポルトガル年間ゲーム大賞2016】
大賞:モンバサ(Mombasa / A.プフィスター作 / エッガートシュピーレ)
ノミネート:グランドオーストリアホテル、リグヌム、トリカリオン、マルコポーロの旅路
ハイデルベルガー出版のH.ビルツ社長逝去
ドイツのボードゲーム卸売会社「ハイデルベルガー出版」の社長であるハラルド・ビルツ氏が8月29日に亡くなった。享年57歳。
90年代前半にハイデルベルガー出版を設立し、P.グートブロート、R.クレーンと共に『石器時代』『手抜き工事』『ゲップ』を制作・販売し始めた。94年からはボードゲーム卸売に専念し、100社以上の取り扱いを開始。特に一般流通に乗りにくい小さい出版社の少部生産品を束ね、国外にも販売したことで、多様なドイツゲームを世界中に知らしめるのに貢献した。
日本ではゲームストア・バネストと取引があるほか、ヤポンブランドも販売を委託したことがある。
2000年に入ってからはファンタジーフライト社(アメリカ)、チェコゲーム出版(チェコ)、フランス語圏の出版社などドイツ語版を手がけ、非ドイツゲームを積極的にドイツ国内に紹介することで、ボードゲームの国際化にも寄与している。
ドイツのボードゲームメディアや関連企業では相次いで追悼の言葉が寄せられている。謹んでご冥福をお祈りします。