ドイツ年間ゲーム大賞2017ノミネート
ドイツ年間ゲーム大賞(Spiel des Jahres)選考委員会は本日、3部門についてノミネート作品と推薦リストを発表した。赤いポーンの年間ゲーム大賞、青いポーンの年間キッズゲーム大賞、灰色のポーンの年間エキスパートゲーム大賞の3部門について各3タイトル、合計9タイトルがノミネートされた。ノミネート作品の中から、赤と灰色のポーンは7月17日にベルリンで、青いポーンは6月19日にハンブルクで大賞を決定する。
メインである年間大賞(赤)にノミネートされたのは、フランスのタイル配置ゲーム『キングドミノ』と、ベルギーのリアルタイム協力ゲーム『マジックメイズ』、ドイツのデッキ構築ゲーム『エルドラドへの競走』の3タイトル。30分以内で終わる短時間ゲームが並んだ。推薦リストには日本のゲーム『タイムボム』のリメイクなど、バラエティ豊かな5タイトルが選ばれている。
エキスパートゲーム大賞(灰色)のノミネートには、ドイツの謎解きゲームシリーズ『脱出:ザ・ゲーム』、ニュージーランドのバイキングゲーム『北海の略奪者』、スウェーデンの火星開拓ゲーム『テラフォーミング・マーズ』が選ばれた。エキスパートへの入門と位置づけられている賞で、プレイ時間は45~90分の作品が並んでいる。推薦リストには、日本語版も出ている『大いなる狂気の書』など4タイトルが入った。
審査員長のT.フェルバー氏はコメントで、協力型の謎解き脱出ゲームが今年の重要なトレンドという見方を示し、これまでに3タイトル発売されシリーズ化している『脱出:ザ・ゲーム』はいずれも優れているため、3タイトルまとめてノミネートすることになったという。またカテゴリーについては、ある程度の経験が必要としてエキスパートゲーム大賞でのノミネートとなっている。
キッズゲーム大賞(青)には、ドイツの海賊手探りゲーム『キャプテンシルバー』、ドイツのペンギンおはじきゲーム『アイスクール』、フランスの記憶力探険ゲーム『ミステリアスな森』がノミネートされた。3部門で合計27タイトル、「子どもでも男性でも女性でも、推薦リストから少なくとも1つは自分に『合った』ゲームが見つけられるよう」できるだけ多様なゲームを選ぶようにしているという。
3部門にノミネートされた9タイトルのうち、現在のところ日本語版が発売されているのは『キングドミノ』(テンデイズゲームズ)、『マジックメイズ』(ヘムズユニバーサルゲームズ)、『アイスクール』(ホビージャパン)の3タイトル。発売が予定されているのは『脱出:ザ・ゲーム』(グループSNE)、『テラフォーミング・マーズ』(アークライト)の2タイトル。日本の出版社も多様な状況だ。
【年間ゲーム大賞(Spiel des Jahres)ノミネート】
キングドミノ
(Kingdomino / B.カタラ / ペガサスシュピーレ)
マジックメイズ
(Magic Maze / K.ラップ / シットダウン!)
エルドラドへの競走
(Wettlauf nach El Dorado / R.クニツィア / ラベンスバーガー)
推薦リスト:デジャブ、ドデリド、ファーベルザフト(Fabelsaft)、クラスク(Klask)、シフタゴ(Shiftago)、恐怖の古代寺院(Tempel des Schreckens)、ワードスラム(Word Slam)
【年間エキスパートゲーム大賞(Kennerspiel des Jahres)ノミネート】
脱出:ザ・ゲーム
(Exit: Das Spiel / I.ブラント&M.ブラント / コスモス)
北海の略奪者
(Räuber der Nordsee / S.フィリップス / シュヴェアクラフト出版)
テラフォーミング・マーズ
(Terraforming Mars / J.フリクセリウス / シュヴェアクラフト出版)
推薦リスト:大いなる狂気の書、キャプテンソナー(Captain Sonar)、グレート・ウェスタントレイル、ル・ポイル(Les Poilus)
【年間キッズゲーム大賞(Kinderspiel des Jahres)ノミネート】
キャプテンシルバー
(Captain Silver / W.ディシャール&M.ラインドル / クイーンゲームズ)
アイスクール
(Ice Cool / B.ゴメス / アミーゴ)
ミステリアスな森
(Der Mysteriöse Wald / C.ロッシ / フッフ&フレンズ)
推薦リスト:チキブーン、腹ぺこヒナの成長物語、しずくのオバケ(Glupschgeister)、転がる魔女(Kullerhexe)、スリーピング・クイーン(Sleeping Queens)、キツネだまし(Verfuxt!)、魔法学校の3人(Zauberei hoch drei)
・Spiel des Jahres e.V.:Die Nominierten 2017 stehen fest
13の事件簿が君を待つ『ワトソン&ホームズ』日本語版、6月中旬発売
ホビージャパンは6月中旬、名探偵シャーロック・ホームズの世界を舞台にした対戦型推理ゲーム『ワトソン&ホームズ(Watson & Holmes)』日本語版を発売する。デザイン・J.T.カストロ、イラスト、2~7人用、12歳以上、45~75分、6,600円。
オリジナルはルドノヴァ(スペイン)が2015年に発売した作品。これを『T.I.M.Eストーリーズ』『アンロック!』と立て続けに高評価の謎解きゲームをリリースしているスペースカウボーイズ(フランス)がリメイクした。
ワトソン医師の失われた文章が発見された。ファイルの中には、これまでに日の目を見ることのなかった13のシャーロック・ホームズの事件が、その忠実な相棒の手により丁寧に報告されている。この未発表の事件簿の謎を、誰よりも早く解くのがプレイヤーの任務だ。
ゲームは13の事件簿から1つを使う。各プレイヤーは行きたい場所を選び、その場所のカードを読んで手がかりを集める。行きたい場所がかぶった場合には、早い馬車トークンを使ったほうが優先で、それ以外は別の場所に回される。これを繰り返し、謎が解けたと思ったプレイヤーはベイカー街221Bに行き、答え合わせをする。間違いがあったら脱落で、そのほかのプレイヤーはゲームを続行する。こうして最初に全問正解したプレイヤーが勝者となる。
ホームズとワトソンが聞き込みを行った場所を訪れ、証言をまとめあげ、足跡を追うことで手がかりが順次明かされていく。ベイカー街221Bの英雄が遺した謎を、自分の推理と理論で解き明かそう。
内容物:事件ファイル13冊、封筒13枚、場所カード206枚、プレイヤー駒とスタンド7組、プレイヤートークン7個、馬車トークン57個、警察トークン6個、中止トークン6個、解錠トークン2個、人物カード8枚、 ホームズカード1枚、ワトソンカード1枚、停車場カード1枚、ウィギンストークン1個、開始プレイヤートークン1個