2020年のドイツ年間ゲーム大賞にノミネートされたクニツィアのタイル配置ゲーム『マイシティ』を、ロール&ライトにした作品。レガシー要素はなくなっているが、4種類のシートで徐々にルールを追加して遊べる。
3個のダイスを振ると、建物の種類と形態が定められる。形態は2個のダイスがドットでつながるようにするので選択の余地はなく、全員同じものを各自のシートに記入する。
記入の仕方は『マイシティ』と同じく、川から始まり、既存の建物に隣接し、川の上には置けない。シートに記入できない、または記入したくないときはパスのマークに印をすれば続行できる。続行したくなければ抜けて、全員が抜けたら得点計算。
最初のシナリオでは残した樹木が1本1点、残した石が1個マイナス1点、空いているマスが1マスマイナス1点になる。章が進むと新しいシートになり、井戸、教会、盗賊など新しい要素が登場する。
ダイス目次第なので偏りで同じ形、同じ建物が続くこともある。同じ建物の連続が得点になるルールでは、この偏りによって高得点が狙えるだろう。計画性の要素は減るが、最後まで一縷の望みをもってプレイでき、もう1回パスするか、それとも降りるかの選択が悩ましい。
コンパクトなボックスで、ルールの累積もないので気軽にプレイできる。「『マイシティ』これでいいのでは?」感がある。
My City: Roll & Build
ゲームデザイン:R.クニツィア/イラスト:M.メンツェル
コスモス(2022年)
1~6人用/10歳以上/30分