ケンビルは4月2日、『西フランク王国の子爵(Viscounts of the West Kingdom)』日本語版を発売する。ゲームデザイン・S.フィリップス&S.J.マクドナルド、イラスト・M.ディミトリエフスキ、1~4人用、12歳以上、60~90分、5800円(税別)。先行発売の予約をウェブで受け付けているほか、ゲームマーケット2021大阪でも先行販売される。
『西フランク王国の建築家』『西フランク王国の聖騎士』に続く、ガーフィルゲームズ(ニュージーランド)の西フランク王国3部作の第3弾。オリジナルは昨年秋に発売された。980年頃を舞台に、貧困が広がる西フランク王国の子爵となって影響力を競う。
メインメカニクスはロンデル。環状のモジュラーボード上で子爵コマを移動させ、移動先で交換・建設・労働者の配置・写本の作成といったアクションを行う。子爵コマの移動ルートは内側と外側に分岐しており、それぞれできるアクションが異なる。
プレイヤーのアクションを助ける多種多様な町民カードはプレイヤーボードに3枚並べられ、手番のたびに右にスライドして入れ替わっていく。入れ替わったカードはシャッフルして再登場し、そのうち新しい町民カードを加えられるというデッキビルドになっている。
犯罪者を使うなど、さまざまな効果で腐敗度が上がる一方、美徳度を上げることもでき、これらが一定数上がるとイベントが起こる。美徳度が優勢ならば功績カードを獲得するが、腐敗度が優勢だと負債カードを取り、ゲーム終了時まで返済しないと失点になってしまう。腐敗度と美徳度のマネージメントもこのゲームの鍵となる。
功績カードの山札がなくなれば王国は繁栄状態でゲーム終了となり、負債カードの山札がなくなれば貧困状態でゲーム終了となる。どちらで終了するかによって、功績カードと負債カードのどちらかで獲得数の多い順にボーナス得点がある。
ロンデル、デッキビルド、そしてステータスのマネージメントという要素を詰め込んだ作品。前作同様の味わいのある人物イラストに加え、中央に置かれるお城のコンポーネントも豪華で、三部作の最後を飾るのにふさわしい作品だ。1人用ルールも付属している。
(写真は英語版)