ウィーン・ボードゲーム・アカデミー(D.デ・カサン代表)は6日、今年のオーストリアゲーム賞「シュピール・デア・シュピーレ」(Spiel der Spiele)を発表し、クイズゲーム『スマート10(Smart10)』が大賞に選ばれた。このほか、キッズ・ファミリー・フレンド・フリークの4つの部門でヒットゲームが発表されている。
今年20回目を迎えるオーストリアゲーム賞は、選考委員が予め候補作を絞り込み、最終的にゲーム経験の少ない一般人に遊んでもらってその評価で決めている。コアな愛好者が選ぶことが多いゲーム賞の中で、広く遊びやすい作品を選んでおり、ドイツ語圏のショップではドイツ年間ゲーム大賞に次いで影響力の大きい賞とされる。直近の受賞作は『禁断の空』『イスタンブール:ダイスゲーム』『クマ牧場』。
『スマート10』は2017年にペリコ(スウェーデン)から発売されたクイズゲームで、ドイツ語版は昨年、ピアトニク社(オーストリア)から発売された。「この小説の作者は誰?」「これが発明されたのは何世紀?」などのクイズでそれぞれ10の選択肢が用意されており、蓋を開けると答えが見れるようになっている。正解している限り連続して回答できるが、間違うと脱落になるだけでなく、それまでに獲得したポイントを失ってしまうため、どこでパスするか、それとも一か八かいくかの度胸が試される。国内未発売。
このほか、キッズ、ファミリー、フレンド、エキスパート、カードゲーム(新)、トレンド(新)の5部門で「ヒットゲーム」が3~4タイトル挙げられている。エキスパート部門に日本発の『飛行船都市-airship city-』が入ったところが注目される。
【オーストリアゲーム賞2020】(太字は日本語版あり)
大賞「シュピール・デア・シュピーレ」
スマート10(Smart10 / C.ライサー&A.シュタインベンダー / ピアトニク)
キッズ部門ヒット
バンディティ(Banditi / ベルダク)
クマブロック(Da bockt der Bär / ツォッホ)
グリズリー(Grizzly / アミーゴ)
ファミリー部門ヒット
バミューダの海賊(Bermuda Pirates / フッフ!)
クラッサーファール(Krasserfall / ラベンスバーガー)
タイニータウン(Tiny Towns / AEG)
フレンド部門ヒット
ダディ・ウィンチェスター(Daddy Winchester / フッフ!)
ザ・クルー(Die Crew / コスモス)
トルース・ボム(Truth Bombs / HCMキンツェル)
フリーク部門ヒット
飛行船都市(Airship City / シュピールフェブル)
ニューデール(Aufbruch nach Newdale / ルックアウト)
バラージ(Wasserkraft / フォイヤーラント)
カードゲーム部門ヒット
ヒロ(HiLo / シュミットシュピーレ)
スパイシー(Spicy / ハイデルベア)
妖怪(Yokai / ゲームファクトリー)
トレンド部門ヒット
脱出ゲーム:ジュマンジ(Escape Room Das Spiel Jumanji / ノリス)
インベーション・オブ・ザ・カウ・スナッチャーズ(Invasion of the Cow Snatchers / ラベンスバーガー)
ゴーネンコーネン(Man muss auch Gönnen können / シュミットシュピーレ)
・Brettspielbox:20. Österreichischer Spielepreis