終わった世界と紺碧の記憶(Old World and Code of Nines)

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

大どんでん返しは手元に

廃墟の世界に目覚めた人造人間たちが、バラバラになった使命について情報を集め、人類の思いに応えるボードゲーム。『惨劇RoopeR』で一世を風靡したBakaFire氏が2012年のゲームマーケットで販売し瞬殺。翌年に再版がかかったものの、再び絶版となっている。頭文字をつなげるとネットスラングの「オワコン」(終わったコンテンツ)になるタイトルが絶妙だ。

ゲームの内容は、各自がもっているメモリーカード(得点条件や脱落条件)にそってアイテムを集めるというもの。メモリーカードは各自2枚ずつもっており、最後には全員に適用される。したがって自分のメモリーカードだけでなく、ほかの人のメモリーカードまで考慮に入れてアイテムを集めなければならない。直接見れる場合もあるが、全てを見られるわけではないので、ほかの人の行動から推理していく必要がある。

終わった世界と紺碧の記憶
フルカラーの美しいコンポーネント

アイテムの集め方はワーカープレイスメント。自分のコマを1枚ずつ「プレイス」というマスに置いて、アイテムをやり取りしたり、ほかの人のメモリーカードを見たりする。アイテムは「コイン」「スタチュー」「ブック」「白のレガシー」「黒のレガシー」があり、素点として0~3点がある。これがメモリーカードによって増減するという仕組みだ。そのほかに、強力なアクションの際に必要な「ウィル」というコストがあり、これもメモリーカードによって得点になる場合がある。

「プレイス」はラウンドごとに増えていくが、誰かが置いたところには置けなくなるので、優先して選ぶべきところはどこかをよく見極めたい。一方、ほかの人が真っ先に置いたところは、その人にとって最も得点が高いところだと予測できるので、重要なヒントになるだろう(それを見越してカモフラージュするという方法もあるが)。

さくさく進むので4人プレイで40分ほど。「なかった」という大どんでん返しのメモリーカードを私がもっていて、これを知った人は慎重に集める作戦。さらに「そして呪いあれ」というメモリーカードがあることも分かり、失点を避ける低得点の争いとなった。1点差で私の勝利。

メモリーカードの組み合わせが意外なドラマを生む。28枚のうち、1ゲームで使うのは8枚だけなので、ゲームごとに展開が大きく変わる。繰り返し遊びたいと思わせられる好ゲーム。まだ海外版は発売されておらず、このような素晴らしいゲームが遊べる日本人でよかったと思う。

Old World and Code of Nines
BakaFire / Bakafire Party(2012年)
3~4人用/10歳以上/30~40分
絶版、再販待ち
Bakafire Paty:OWACON

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です


reCaptcha の認証期間が終了しました。ページを再読み込みしてください。