鉄道会社の貧乏株主
ドイツ、アメリカに線路を走らせ、株券を買って資産を増やす鉄道ゲーム。ボードは使わず、マップはカードを並べて作るのが特徴だ。
ゲームは、国内に鉄道が全くないところから始まる。駅を作れば、その鉄道会社の株券が買えるようになる。株価は、駅の数と同じなので、株をもっている鉄道会社の駅を増やすようにする。最後には、所持金と株価などの合計で資産額を競う。
株券も、お金も、鉄道も、全て同じカードで兼ねているのがシンプルでいい。手元に公開していれば株券(鉄道会社のマークあり)、手札の中にあればお金(1枚1金)、マップ上に置かれていれば線路となる。
株券を買ったり、線路や駅を増やすには、手札を支払って、好きな山札から必要なカードを取ってくる。色分けされているのは、盤上の線路をアップグレードできる(黄→赤→青)からで、アップグレードすれば線路が増えたり、駅の価値が上がったりする。
手札(資金)がなくなったら、列車を走らせて配当を手に入れよう。鉄道会社を1つ指定し、その株券が全体で何枚あるかを数える。その枚数だけ盤上を列車が走り、止まった駅の数だけ配当が出る。配当は、その鉄道会社の株券をもっている人全員がゲット。
この配当、ゲームが進んでもなかなか増えない。というのも線路が伸びて駅が増えると株価が上がって、後からでは手が出なくなるからである。そのため、わずかな配当をやりくりするカツカツなゲームとなる。
4人でドイツマップのショートゲームと、アメリカマップのロングゲームを1回ずつ。ショートゲームでは中盤かなというくらいのところでゲームが終わるので、ショートゲームで慣れてからロングゲームにするのがよさそう。
マップ上は、場所ごとに何番のカードが置けるかが決まっており、しかも盤外に線路が延びてはいけない箇所があるため、カード選びが難しい。そのためアメリカマップでは、ニューヨークが最後まで線路の通らない過疎地になってしまって笑う。「社長!ニューヨークはもう諦めましょう」
最後までカツカツなので爽快感はないが、駅を1つでも増やすために計画し、資金繰りに悩みながら地道に線路を引いていくのはリアルなものがあった。
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