2010年は、ボードゲームの国内での広がりが実感できる年だった。そんな中から、管理人が注目する出来事をピックアップ。
1位:日本語版ブーム
ホビージャパンやアークライトが競うようにして日本語版をリリース。『ル・アーブル』『レース・フォー・ザ・ギャラクシー』『ギフトトラップ』など、35タイトル(拡張含む)が発売された。あまりに数が多すぎて中には注目されないまま消えるものも。手当たり次第感が増すにつれ日本語版バブルの恐れも懸念される。
2位:ショップが次々オープン
テンデイズゲームズ(東京・三鷹)の実店舗オープンをはじめとして、縁〜ENISI〜(宮崎)、ナイトフライトシュピーレ(神奈川・中古専門)、サイコロランド(高松)、猫のしっぽ(京都)、カプセル(札幌)、E5ゲーマーズ(名古屋)、ボードゲーム通販ドットコム(神奈川)がオープン。競争が激化し、品揃えなどの差別化が明暗を分け始めている。
3位:GM、TGF来場者新記録
国内最大級ののボードゲームイベントであるゲームマーケット、テーブルゲームフェスティバル(東京・浅草)がそれぞれ2200人、1500人と過去最大の来場者数を記録。とくにテーブルゲームフェスティバルは昨年比で2倍となった。かつて30代前後の男性ばかりだった会場も、子供連れや女性の姿も多く見られるようになっている。
4位:デッキ構築ゲーム流行
昨年発売された『ドミニオン』のブームは今年も継続し、アメリカの『サンダーストーン』が日本語版で登場、国内でもアークライトが昨年末にリリースした『たんとくおーれ』のシリーズ2作に、『くにとりっ!』『ばるば★ろっさ』『BARBAROSSA』『える★あらめいん』『リトルバスターズ! エクスタシーどたばたランキングバトル』をリリースし、好調なセールスを記録している。
5位:ディクシットがドイツ年間ゲーム大賞
絵を見てイメージを伝えるフランスのコミュニケーションゲーム『ディクシット(Dixit)』がドイツ年間ゲーム大賞に選ばれ、国内でも愛好者を増やした。コミュニケーションゲームが同賞を受賞するのは初めてで、ドイツゲーム賞でも初めて、大賞作が10位以内に入らなかった。内容をプレイヤーに委ねる作品が評価され、ゲームの楽しみ方の質が変わりつつあるようだ。
6位:カタンの開拓者日本語版再び
ドイツゲームの王様であるにも関わらず絶版となっていた『カタンの開拓者』のライセンスをジーピーが取得。皮切りに2100円という破格で携帯キャリーケース版を発売した。年明けにはカタンダイスゲームをはじめとして、シリーズ前作の日本語版化が予定されている。
7位:ボードゲームムック創刊
フルカラー100ページで1050円というボードゲームムック『アメージングテーブルゲーム』が発売された。ビジュアルを重視した作りと、初めての人でも安心のゲームチョイス、そして一般書店での取り扱いで、普段遊ばない人の目に触れる機会を増やした。
8位:ボードゲーム情報誌の改編
NPO法人ゆうもあは作業・経済的負担増や普及イベント活動へのシフトを理由に『シュピール』を16号をもって休刊した。 また昨年秋に発刊された『ゲームリンク』は、発行者がShoot the Moonからアークライトに移行して、新誌面で再スタートしている。
9位:ストレイシーフで激論
5月のゲームマーケットで発売された『ストレイシーフ』(オインクゲームズ)が物議を醸し、ツイッターに多数の書き込みが寄せられた。11月には同じ作者による『藪の中』がすごろくや(東京・高円寺)で国産ベストに挙げられ、テンデイズテレビで取り上げられるなど話題となっている。
10位:国産個人メーカーゲームの躍進
エッセン国際ゲーム祭で国産ゲームを紹介するプロジェクト「ヤポンブランド」は5年目となる今回、一挙20タイトルを持ち込み、世界各国のボードゲームサイトで取り上げられた。『アールエコ』『ガウス』『パレード』など、過去に紹介された作品が次々とリリースされている。
みなさんの注目ニュースは何でしたか?
追記:kubotayaさんのブックマークコメントで思い出しましたが、すごろくやのツイッター割引も大きなニュースでした。上位に入れるべきニュースだと思いますが、ランキングは変えずここに追記しておきます。