Posted in レポート

エッセン2日目

朝起きがけに4人集まってゲームリンクの付録「マーチャント・ギルド」を遊ぶ。今回の旅路は4人なので、いつでもどこでも、気が向いたらゲームができる。しっかりした作りなのに展開が早く、エッセンでどこかのメーカーが出していてもおかしくないほどの見事な出来映えだった。
会期前日で11時からプレス会議。先に行く用事があったので一人で出発した。ところがここでトラブル発生。地下鉄で小銭がなくて切符が買えず、でもちょうど電車が来たので飛び乗ると、運悪く検札係がいたのである。しかも5,6人いる。自分から出向いて正直に「お札がなくて切符が買えなかった」と言ったが、途中の駅で降ろされて警察の詰め所に連れていかれる。簡単な事情聴取を受けて20ユーロの罰金。検札係も警察も気さくで終始にこやかだったのが幸いだったが、肝が冷えた。
そんなトラブルがあったが、時間には余裕があったので会議には間に合った。ただプレスパスを忘れてしまい、後からきた神尾さんに持ってきてもらう。デジカメもカバンの中に入っていない(帰り道にもう1度探したら見つかった)。今日はついていない日のようだ。
会議が30分ほどで終わると新作のプレビューが始まる。2時間かけて各メーカーの説明をじっくり受け、良さそうなものをチェックしておく。ブースを回らなくとも、主要なタイトルの新作を一気にチェックできるのでありがたい。
それからヤポンブランドにカタログを届けて(ヤポンブランドは送料節約のために手分けして手荷物で運んでいる)、買い物をしながら設営中のブースを回る。ルックアウトゲームズやツリーフロッグなど、明日以降は行列ができるブースも多いので、今日のうちに用を足しておくのがよい。
そうしているうちにあっという間に5,6時間がたち、ドイツゲーム賞の受賞式。10位から1つずつ壇上に呼ばれて賞状を受け取り、インタビューに答える。今回は司会が英語で話しかけたものが多い(『スルーザエイジ』のフヴァキル、『パンデミック』のリーコック、『ドミニオン』のヴァッカリーノとリオグランデ社長。『スモールワールド』のケヤーツは欠席)。ドイツ語圏以外のゲーム人気は、ドイツゲームの新味のなさを物語る。
シュピールボックスのバルチ氏とKMW氏、ドイツ年間ゲーム大賞のヴェルネック氏、オーストリアゲーム賞のカサン氏、デザイナーのマイヤー氏など、会えば握手をする知り合いも増えてきた。さらに今回は、双六屋カゲゾウさんの紹介でGE@Tのベーメ氏と知り合う。
美味しい食事と団欒ですっかり遅くなって地下鉄は終電。明日もたっぷり楽しもう。
ドイツゲーム賞上位3名

Posted in 国産

マーチャント・ギルド(Merchant Guild)

勝利への建物選択
今月に創刊されたばかりのボードゲーム情報誌『ゲームリンク』の付録となった川崎晋氏の新作。付録と侮ってはいけない。打ち抜きのチップとカード、美しいボード、そして作り込まれたゲームシステムは単体で売られていてもおかしくない。
資源を集めて建物を建て、その特殊効果でさらに建物を建てるオーソドックスな建設ゲームである。しかし資源の集め方と建物の選択にクレバーな仕掛けがあり、エキサイティングに楽しめる。
毎手番、6種類のアクションから3つを行う。資源は、商人コマを磐面に配置し、それを取り除くことで得られる。ここで、街から商人コマがつながっていないと取り除けないというルールがあり、ほかの人が取り除くとコネクションが切られて資源が手に入らなくなる。コネクションをどう確保するかで、駆け引きが生まれる。
建物は特殊効果があるが得点の低い紫と、特殊効果はないが得点の高い緑があり、手札から選んで出す。補充は公開の場札か山札から選べる。序盤は紫で後半は緑と、状況に応じた建物選択をしなければならないが、ほかの人もいるのでなかなか思い通りにはいかない。
建物が一定数作られたらゲーム終了。終盤は特殊能力が累積されているので建設ラッシュが起こり、収束が早い。
序盤からkarokuさんがどんどん紫の建物を建てて独走気味。資源が1つ少なくなったり、アクション数が増えたりと羨ましい状況に。一方、緑の建物しか来なかった私は、紫の建物を1件にとどめてどんどん商店を建てた。商店は
建てた数が最多だと得点が2倍になる美味しい建物だ。
最後はやることもなくなってカードを引く。この中にも得点が含まれている。負けたかと思ったが、karokuさんと1点差でトップ。karokuさんは紫の建物を建てすぎて緑の建物に切り替えるのが遅れたのが響いたようだ。
これだけのゲーム内容で、所要時間は40分程度。見事なまとめ方である。でも建物の組み合わせによっていろんな戦略がありそうで、またやってみたい。
『ゲームリンク』は、寄稿した海外のゲーム関係者にも配られた。付録ゲームの英訳が公開されているので、海外でも遊んでもらえそうだ。川崎氏が今回、ヤポンブランドで発表しているのは『ガウス』だけだが、このゲームや『賭博英雄伝セブン』、『ワードリンク』など、海外で取り上げてほしいゲームがまだまだある。
Merchant Guild
川崎晋/Shoot the Moon
2〜4人用/30〜40分