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シュピール’13新作情報:クイーンゲームズ

ドイツの出版社クイーンゲームズは今年、全タイトルをキックスターターで資金調達し、話題作りにもなりました。
アメリゴアメリゴ(Amerigo)
S.フェルト作、2~4人用、12歳以上、75分。
16世紀初頭にアメリカを探検したイタリア人探検家アメリゴ・ヴェスプッチを助けて「新大陸」を発見します。南アメリカの島々を探索し、交易路を作り、開拓地を建設します。
アクションは『将軍』などでも用いられた特製ダイスタワーを使って決定されます。7色のキューブが予め入っており、ゲーム中にキューブを入れ、中に引っかからないで落ちてきた色のアクションができます。
ゲームボードはプレイヤー人数によって9~16枚のタイルから作られ、ボード上を船で航海し、島に上陸して開拓地を建設します。開拓地は資源や得点をもたらし、海賊から守るために大砲を装備したり、特殊能力を得るためにグレードアップさせたりしていきます。
今年のドイツゲーム賞に3タイトル(『ブルッヘ』『ボラボラ』『リアルト橋』)も入賞した今最も注目されるデザイナーの作品です。

ダーク・ダーカー・ダーケストダーク・ダーカー・ダーケスト(Dark Darker Darkest)
D.オースロー作、2~5人用、14歳以上、120分。
『パニックステーション』のデザイナーによる協力ゲーム。たくさんのミニチュアフィギュアがゲームを盛り上げます。世界中をゾンビにしてしまうウィルスの解毒剤を求めて、モルティマー博士の屋敷を探索します。
屋敷の中ではゾンビと炎が一緒に押し寄せてきます。アイテムを手に入れて扉を開けたり、消火したり、襲いかかる恐怖のゾンビたちと戦わなければなりません。屋敷の秘密は隠れた生き物やセキュリティーカメラが見張っており、見つかるとイベントが起こってしまいます。戦闘やイベントでは特殊ダイスを振って
コードを集めて研究室に入り、ネメシスを倒すことができればゲームに勝利します。その前に全員が死んでしまったら敗北です。ゲームはダーク、ダーカー、ダーケストの3つの難易度でプレイでき、タイルの組み合わせによって毎回異なる屋敷になります。

スペキュレーションスペキュレーション(Speculation)
D.ヘン作、3~6人用、10歳以上、45分。
1992年に発表された同タイトルの株式ゲームのリメイクです。会社コマの価値がカードプレイとダイスで変動する中、株券の安いうちに購入して、その会社を上位にあげて儲けることを目指します。みんながもっている株は株価が上がりやすいですが差がつかず、自分しか持っていない株はリスクが高まります。
TGiW:スペキュレーション(旧版)

聖墓の騎士聖墓の騎士:秘密の宝物(Templar: The Secret Treasures)
J.T.カストロ作、2~5人用、10歳以上、60分。
聖墓の騎士が修道院に宝を隠します。さまざまなキャラクターを使って、隠された宝を見つけましょう。
10枚のキャラクターカードと、宝物として本、聖杯、指輪を持っています。キャラクターカードを全員1枚ずつ選び、一斉に公開してから、順番にキャラクターのアクションを行います。アクションはキャラクターによって異なり、修道院の中を移動したり、宝を隠したり、隠された宝を取ったり、扉を開閉したりします。修道院長のレミジウスが移動した部屋に宝物があるプレイヤーは得点できます。
それ以降のアクションカードは、ほかのプレイヤーが直前のラウンドで出していないものに限られます。同じアクションで追随することができないため、カードの選択も重要です。

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こっくり人狼(Table-turning Werwolf)

見えない力の影に人狼
小学校の頃に教室でやった「こっくりさん」。机の上に「はい、いいえ、鳥居、男、女、五十音表」を記入した紙を置き、その紙の上に10円硬貨を置いて参加者全員の人差し指を添える。質問をすると、硬貨が少しずつ動いて答えを出すというものである。「来年死ぬのは誰ですか」なんて残酷な質問をして、出てきた答えは「へもや」。幸いクラスにへもや君はおらず、誰も死ななかった。物心がつき始めた頃で、女の子の指と触れてちょっとドキドキしたものだった。
そんな思い出を蘇らせてくれたのがこの人狼ゲーム。今回はアラフォー男子4人で指をつきあわせた。
こっくり人狼
予め役職カードが配られ、村人、人狼、狂人がひそかに決定される。普通の人狼と同じで、人狼は生き残ること、狂人は人狼が生き残ることを助けること、村人は人狼を見つけ出して処刑することを目指す。人狼は、こっくりさんで村人に襲いかかる。
夜のフェイズ。中央のコインに全員指を乗せて、少しずつ移動する。人狼は村人の方向へ。狂人もそれを察知してその方向へ。村人は力を加えてはならず、誰が人狼なのかをひたすら指先で感じる。人狼は正体を悟られないよう、0.1mm単位で動かしてくるので、誰を指しているかだいたい分かったら夜の部を終えるのがよいだろう。
昼のフェイズでは、全員一斉に誰かを指さして、一番多く指された人が処刑する。全員ライフを2つもっているところがポイントで、夜の襲撃でも昼の処刑でも、ライフを1つ減らされる。ライフが2つともなくなってはじめて脱落となる。人狼がわざと自分を襲撃してマークを外すのは定石。
これを繰り返して、人狼を処刑できれば村人の勝ち、人狼が村人と同数になれば人狼の勝ちとなる。
4人プレイで1ゲーム5分ほど。2ゲーム続けて遊んだ。みなさん上手で、人狼が誰か本当に分からない。狂人が人狼と間違えられやすく、人狼にとってはよいカモフラージュになる。2ゲーム目は、なぜかコインが回転し始めて、指が絡み合う事態に。大のおとなが指を突き合わせ、指先に神経を集中して静かに遊んでいるのは怪しげで、こっくりさんらしく、そして人狼らしい雰囲気だった。
こっくり人狼
MONSUKE作/もんはみ工房(2013年)
3~6人用/10歳以上/10分