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『スター・ウォーズ カードゲーム』、6月30日に学研から発売

学研プラスは6月30日、『スター・ウォーズ カードゲーム』を発売する。デザイン・タイムインターメディア、2~4人用、2000円(税別)。
1~5×5色のカードを、七並べの要領でボード上に配置していく。空いているマスを四角く囲めば「フォース」が起こり、カードを獲得できる。カードを配置する順番で駆け引きがあり、論理的な思考が試される。
5色のカードはジェダイや反乱軍など、スターウォーズの勢力別にエピソード1~6のキャラクターがついており、名セリフを知っていればいるほど、高いボーナス得点が獲得できるルールがある。世界観も一緒に楽しむことができるだろう。
昨年、10年ぶりにシリーズ再開した『スターウォーズ』。全世界でボードゲームやカードゲームが作られているが(TGiWレビュー『カルカソンヌ:スターウォーズ』)、国産オリジナルで、しかも学研から発売されるところが注目される。

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大いなる狂気の書(The Big Book of Madness)

次の呪いはオレに任せろ!
大いなる狂気の書
古代の魔導書から開放されてしまったモンスターを、魔法学院の生徒たちが協力して封印していくゲーム。メインはデッキ構築で、各自のデッキの特性を活かした攻略が勝敗を分ける。
デッキに入るカードは4つの元素だけで、プレイヤーによって構成が異なる。自分の番には手札から元素カードを出して、さまざまなアクションを行う。
一番大切なアクションは、モンスターの退治だ。魔導書をめくるとモンスターが登場し、呪いがまかれる。これを元素カードを出して解いていかないと、モンスターを封印できないばかりでなく、全員がさまざまな被害を受けてしまう。
呪いを解くには4枚の元素カードが必要だが、手札に揃っているとは限らない。そこでほかのプレイヤーに協力を仰ぐ。「私、火の元素4枚持ってます」「じゃあ、お願い!」ほかのプレイヤーにアクションをしてもらうには、「テレパシー」という呪文を使う。必要な元素を支払えば、ほかのプレイヤーにアクションをしてもらえる。
また、「氷」の呪文を使って手札を自分の前に出しておくと、ほかのプレイヤーも利用できるようになる。これで足りない元素を補いあって、何とか呪いを解いていこう。
ほかにも、元素を増やしたり、呪文をパワーアップしたりすることもできる。これも余力のあるうちにやっておかないと、後半に苦しくなるだろう。後半のモンスターは呪いが増えるのだ。
このゲームの最大のポイントは、狂気カードの存在である。狂気カードは、各自のデッキの山札がなくなったときに1枚取ってデッキに加えなければならず、またモンスターの効果で取らされることもある。このカードは手札を圧迫するだけでなく、決められた数が取られるとゲームオーバーになってしまう。そのため、できるだけ狂気カードを取らないように努め、とっても「治療」というアクションで戻すようにしておかなければならない。
狂気カードを取らないようにするには、先手先手で呪いを解いていくことと、無駄なアクションを減らしてデッキの消費を抑えることが肝心。でもその両立は難しく、プレイヤー間の協力がより重要になるというわけだ。
最後のボスの呪いを全て解いて封印すればプレイヤー全員の勝利。そのまえに狂気カードがなくなったり、全員手札が全部狂気カードになって脱落したりしたら敗北。
4人プレイで1時間ちょっと。2回ぐらい呪いを解けなかったものの、全員で相談して順調にモンスターを倒していった……はずだった。しかし気付くと最後のボス戦で狂気カードが10枚ぐらいしかない。しかも最後のボスが狂気カードの分配を要求、しかもそこで出てきた呪いがさらに狂気カードを出させるものだった! こうして最後のボスがいきなりイオナズンを唱えたような感じでゲームオーバーという不甲斐ない結果に。ちなみに難易度は初級であった。
負けたけれども、連携はうまく取れていたと思うし、ファインプレーもいくつかあった。足りないとすれば、それは力の配分だったかもしれない。場合によっては呪いを解いたり、呪文をパワーアップしたりしないで手札の温存を優したほうがよいこともありそう。
登場するモンスターの組み合わせと、各プレイヤーが担当するキャラクターは毎回変わるので、遊ぶたびにシチュエーションが変わる。奥の深いゲームである。
The Big Book of Madness
M.ランブール/イエロ(2015年)+ホビージャパン(2016年)
2~5人用/12歳以上/60~90分