Posted in 日本語版リリース

『ピラミッドのつくりかた』日本語版、7月中旬発売

pyramidsJ.jpgホビージャパンは7月中旬、『ピラミッドのつくりかた(Pyramids)』日本語版を発売する。ゲームデザイン・M.ダンスタン&B.ギルバート、イラスト・C.ショシィ&M.メンツェル、2~5人用、10歳以上、30分、3000円(税別)。
オリジナルは2017年にイエロ(フランス)から発売された作品。ドイツ年間エキスパートゲーム大賞ノミネート作品『エリジウム』のデザイナーコンビが手がけたカード配置ゲームで、建設カードをドラフトしてピラミッドの完成度を競う。神々を称え、最高の石を手に入れ、権威あるネクロポリスを造り上げよう。
プレイヤーはそれぞれ古代エジプトの王朝を率い、自分の王朝が何世代にもわたって栄え続けるよう神々に祈りを捧げ、名誉をかけて「ネクロポリス(永遠の眠りと栄光の都)」を建設する。ネクロポリスはピラミッド、オベリクス、王家の墓で構成される。採石場から最も良い組み合わせの石を選択し、設計を最適化して、最も有名なネクロポリスを作り上げる。
毎手番、プレイヤーは最初に「神」を選択し、それによって建設する順番と、建設できる建造物が決まる。この「神」の示す順に、テーブル上に並んだ建設カード(建設に必要な石が記載)2枚のペアをドラフトし、「神」の指示のある建造物にカードを配置していく。ピラミッド、オベリスク、王家の墓はカードの配置方法が異なり、配置した石のつながりにより勝利点が得られる。10ラウンドでゲームは終了となり、自分の3つの建造物の勝利点合計が最も多いプレイヤーが勝者となる。
エジプト神の効果はユニークで、カードドラフトの駆け引きと、ネクロポリス完成への戦略を豊かにするライトストラテジーゲームだ。
内容物:建設カード105枚、神タイル5枚、早見表カード5枚、先手プレイヤートークン1個、スコアシート1冊、ルールブック1部

Posted in special

ボードゲームデザイナー名鑑

生まれ年順。今何歳なのか、同年代は誰か、誕生日はいつなのかなどが分かります。

シド・サクソン Sid Sackson(1920/2/4-2002/11/6)
アメリカ・シカゴ生まれ。ゲリー、インディアナ、フィラデルフィア、ペンシルバニアを経て、ニューヨークに移住。一男一女で孫も2人いた。1943年から建築エンジニアの職に就くが、3年後の1946年からゲームを発表し始める。1962年には、8才のときから温めていたという名作「アクワイア」で一躍有名になる。1970年よりフルタイムのゲーム作家として精力的に活動を始め、100タイトル以上の作品と、『A Gamut of Games(シド・サクソンのゲーム大全)』などのゲーム関係の著作を世に出す。晩年は趣味のダンスなどを嗜みながら、ゲームにも愛情を注いでいたが、アルツハイマー病で施設に入り、82歳で世を去った。
ドイツ年間ゲーム大賞:フォーカス
その他代表作:アクワイア、キャントストップ

アレックス・ランドルフ Alex Randolph(1922/5/4-2004/4/27)
アメリカ生まれ。大学では哲学を専攻、兵役では通信部門に入った。1961年よりゲーム作家として仕事を始める。1961年より1968年まで日本に住み、将棋有段者となる。加藤一二三九段との親交もある。2004年ヴェネツィアで逝去。
ドイツ年間ゲーム大賞:ザーガランド
その他代表作:はげたかのえじき、ガイスター、ツィクスト

ヴォルフガング・クラマー Wolfgang Kramer(1942/6/29-)
ドイツ・シュトゥットガルト出身。コーンタル(Korntal)在住。経営学を修め、大企業シーメンスのデータ開発チーフを経て、1989年からドイツ初のフリーランスゲームデザイナーになる。理想は「全く新しいタイプのゲームを開発すること(einen ganz neuen Typus von Spiel zu entwickeln)」。友人であるミヒャエル・キースリングやリヒャルト・ウルリッヒとのコンビで数々の人気ゲームを生み出す。
ドイツ年間ゲーム大賞:アンダーカバー、アウフアクセ、エルグランデ、ティカル、トーレス
ドイツゲーム賞:ニムト、エルグランデ、ティカル、トーレス

ベルント・ブルンホファー Bernd Brunnhofer(1946/7/26-)
オーストリア・グラーツ出身。ミュンヘンで社会学を学んだ後、83年にハンス・イム・グリュック社を設立。多数の傑作を生み出す。編集者として活躍してきたが、関係者の名前をもじった仮名「ミヒャエル・トゥメルホファー」で『サンクトペテルブルク』を発表し、デザイナーとしても名声を高めた。
代表作:サンクトペテルブルク、ストーンエイジ

ハイム・シャフィール Haim Shafir(1950/?/?-)
イスラエル・ハイファ出身。テルアビブ在住。1980年台からボードゲームを発表し始め、1990年発売の『ハリガリ』が大ヒット。キッズゲームからライトで繰り返し遊べるカードゲームまで数多く発表している。
代表作:ハリガリ、スピードカップ

 

アラン・R.ムーン Alan R. Moon(1951/11/18-)
イギリス・サウスハンプトン生まれ。子供の頃から『リスク』に親しむ。16歳でカナダに移住、さらに18歳の時にアメリカへ。ほどなくしてベトナム戦争に駆り出された。帰国後ゲーム誌のライターをする傍ら、ゲームを考案。やがてドイツに共同出資でホワイトウィンド社を設立し、90年ごろからゲームを発表し始める。これが好評を博し、ドイツの大手メーカーから声がかかるようになった。2004年2月に結婚。
ドイツ年間ゲーム大賞:エルフェンランド、チケットトゥライド
その他代表作:インカの黄金

クラウス・トイバー Klaus Teuber(1952/6/25-2023/4/1)
ドイツ・ヘッセン州生まれ。歯科技工士の傍らヒット作を連発し、TMシュピーレ(1993年)、ゴルトジーバー(1995年)設立にも関わっていたが、『カタン』のヒットで1999年から専業ボードゲームデザイナーとなる。2002年に息子のグイド・トイバーと共に有限会社カタンを設立し、カタンのライセンス管理やデジタル化を行っているほか、もうひとりの息子であるベンヤミン・トイバーと親子で新作を制作している。
ドイツ年間ゲーム大賞:バルバロッサ、貴族の務め、ドルンター・ドリューバー、カタン
ドイツゲーム賞:貴族の務め、さまよえるオランダ人、カタン、レーベンヘルツ

“ボードゲームデザイナー名鑑” 続きを読む