トリッキーな形をうまく組み合わせて
隙間なく、かつ2色が同じ数になるように街を作るタイル配置ゲーム。ローゼンベルクの作品で、昨秋コリアボードゲームズ(韓国)から発売された。イラストは『リトルタウンビルダーズ』や『ハッピーシティ』のたかみまこと氏。コリアボードゲームズは他にもクラマーなどを起用して精力的にオリジナルユーロゲームを制作しており、こうしたヨーロッパとアジアの融合作品が生まれるのは嬉しい。
『テイク・イット・イージー』や『カルバ』のように、全員がカードで指定されたタイルを自分のプレイヤーボードに配置していくスタイルだが(プレイヤーボードによってレイアウトが違うのでコピーイング・プレイはできない)、毎ラウンド各プレイヤーにカードが1枚ずつ配られ、現在得点の高いプレイヤーから時計回りに公開して置いていくという、ちょっとしたひねりが加えられている。後手番の人は、次に何が来るかわかっているので、それを踏まえたプレイができる。
タイルの形はタイトルの通り、三角形と四角形を複合したトリッキーなもので、『パッチワーク』以上に隙間なく敷き詰めるのが難しくなっている。さらに、ゲーム終了時には赤いマスと緑のマスの差分が少ないとボーナスがあるので、色の調整も考えなければならない。
最初に1枚公開された場のカードのタイル、次に各プレイヤーのカードのタイルを配置し終わったら、三角形の噴水タイルを好きなところに置いてラウンド終了。その時点で隙間がない四角形の面積が得点になる。得点状況でスタートプレイヤーを決めて次のラウンドへ。こうしてカードがなくなったらゲーム終了で、色のバランスボーナス、全埋めボーナスを加えて勝敗を決める。
全部のタイルが出るので、「この隙間にはこのタイル、あの隙間にはこのタイル」というように、ある程度計画的に進めることができる。2枚くらいパスしても(パスは置けても置けなくても自由)全部埋まるようになっているが、最後の詰めでどうしても埋まらないことがわかったり、埋まっても赤と緑のバランスが取れなかったりして、終盤にかけてエキサイティングになっていく。表と裏で色が変わってしまうのがニクい。
Tangram City
ゲームデザイン:U.ローゼンベルク/イラスト:たかみまこと
コリアボードゲームズ(2023年)
1~5人用/8歳以上/30分