ドイツ年間ゲーム大賞2022に『カスカディア』、エキスパート大賞は『リビングフォレスト』

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ドイツ年間ゲーム大賞(Spiel des Jahres)選考委員会は16日18時00分(日本時間の25時00分)、ベルリン市内のカンファレンスセンターにて今年度大賞の発表と授賞式を行った。5月に発表されていた(TGiWニュース )各3タイトルのノミネート作品から、赤いポーンの大賞には『カスカディア』、灰色ポーンのエキスパートゲーム大賞には『リビングフォレスト』が選ばれた。

ボードゲームジャーナリストやボードゲーム評論家の審査員10名によって選出されるボードゲーム賞。授賞式にはデザイナーと出版社代表がリアルで参加し、その様子がYoutube配信で中継された。特別ゲストとして第1回ドイツ年間ゲーム大賞を受賞した『ザーガランド』をA.ランドルフと共にデザインしたM.マッチョスが出席。『スカウト』のノミネートで日本からもデザイナーの梶野桂氏とオインクゲームズの佐々木隼氏、オインクゲームズドイツ支社のラウラ・グルントマン氏も出席した。

「会場はこれまでにない国際的なイベントとなっています」とH.シュラーパー審査委員長。今回のノミネート作品は多国籍で、アメリカ、フランス、イギリス、日本の作品がノミネートされ、ドイツの賞であるにも関わらず、オリジナルがドイツの作品は1作もノミネート入りしていない。シュラーパー氏はウクライナで避難中のボードゲーム愛好者にも触れ、「ボードゲームは国際的で、寛容と平和的共存を意味します。誰でも一緒に遊べて、世界のどこにいても同じルールでプレイできるからです」と述べた。

まず発表されたのはエキスパートゲーム大賞で、12回目の大賞に選ばれたのは『リビングフォレスト』。ファンタジー世界を舞台に森の妖精たちが鬼火から鬼を守るフランスのゲームで、ドイツ語版はペガズスシュピーレ社から発売された。日本語版は今夏にケンビルから発売予定。

審査委員会は「『リビングフォレスト』のスリルと魅力は主に次の3つの要素にある。12点を目指すエキサイティングなレース、カードめくりのリスキーなギャンブル、他プレーヤーとの高いインタラクションである。」とコメントしている。

ドイツ年間エキスパートゲーム大賞(Kennerspiel des Jahres)2022

リビングフォレスト(Living Forest)
ゲームデザイン:A.クリスチャンセン/イラスト:A.エティエンヌ
出版社:ペガズスシュピーレ
1~4人用、10歳以上、40分
当サイトのプレイレポート

続いて赤ポーン、ドイツ年間ゲーム大賞の発表となり、今年の大賞には『カスカディア』が選ばれた。太平洋沿岸のアメリカ北西部を舞台に、クマ、シカ、サケ、ワシ、キツネに住みよい土地を用意するアメリカのタイリ配置ゲームで、ドイツ語版はコスモス社から発売された。日本語版はケンビルから4月に発売済。

審査委員会は「 『カスカディア』 は本当に気持ちのいいゲームである。手番の選択が必ずしも正解でなくても、いつもやりがいがある。特に成功しているのは2つの部分からなるパズルで、適切な動物と地形との間でバランスを見つけなければならない。高いリプレイ性は、モジュール式のルールカードが実現する。ゲームごとに新しい挑戦をプレイヤーに提供し、オプションのキャンペーンも用意されている。特にモチベーションを高めるのが3種類の勝利条件で、リプレイ性が高く、ゲームの進行に応じて常に変化するダイナミクスを実現する」とコメントしている。

ドイツ年間ゲーム大賞(Spiel des Jahres)2022

カスカディア(Cascadia)
ゲームデザイン:R.フリン、イラスト・B.ソーベル
出版社:コスモス
1~4人用、10歳以上、30~45分
当サイトのプレイレポート

ドイツ年間キッズゲーム大賞の発表は先月15日に発表され『魔法の山』が大賞に選ばれている(TGiWニュース )。

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