矢野経済研究所は、アナログゲームミュージアム運営委員会と共同で発刊した『アナログゲーム産業年鑑2024』より、2023年度の国内「テーブルゲーム」市場は出荷金額ベースで75億4千万円だったことを発表した。前年比5%増で、2024年は更に増加して78億円を見込んでいる。
同社では「テーブルゲーム」とは、作者が特定できる(ゲーム作家が開示されている)ゲーム分野で、アナログゲームメーカーや出版社から発売されている商業ゲームと、個人や同人サークルで頒布されている同人ゲームを含む。一方、伝統ゲーム、シミュレーションゲーム、TRPG、TCG、その他は含まれていない。
2023年の増加について、同社は「新型コロナウイルス禍の巣ごもり需要が落ち着き、2021年度からは縮小基調にあったが、2023年度は新型コロナウイルスが感染症法上の5類に移行したことによる行動制限の緩和などを背景に、即売会など各種イベントの参加者数が回復したことなどにより、市場が活性化した」と分析。2024年にはイベント数および参加者の増加、ゲームマーケットの拡大によりさらに規模が増加すると見込んでいる。
矢野経済研究所は2022年と2023年に、定番・クラシックゲームを除いたボードゲーム市場を「ユーロゲーム」として市場規模を発表している。こちらには人生ゲーム・UNO・オセロなどのマス向けボードゲームと、同人ボードゲームは含まれておらず、今回の発表とは対象が異なる。また日本玩具協会による「ゲーム」の国内玩具市場規模は、矢野経済研究所の「テーブルゲーム」の約2.5倍ほどで推移しているが、こちらはデジタルゲームは含まれていないものの、ミニ電子ゲーム、立体パズル、パーティ・ジョーク・手品用品が含まれているため、ボードゲームに絞って比較することはできない。
ドイツのボードゲーム市場は2022年のデータで7億1000万ユーロ(1150億円、ただしパズル含む)、北米のボードゲーム市場は2023年のデータで3億9000万ドル(580億円)となっている。
2020 | 2021 | 2022 | 2023 | 2024 | |
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テーブルゲーム | 76億7000万 | 73億9000万 | 71億8000万 | 75億4000万 | 78億(見込) |
ユーロゲーム | 68億6000万 | 67億4000万 | 66億(見込) | ― | ― |
ゲーム | 192億4600万 | 181億5100万 | 181億5600万 | 189億3700万 | 未発表 |
『アナログゲーム産業年鑑2024』は冊子版、電子版ともに22000円で、下記サイトから購入できる。
販売先URL:https://booth.pm/ja/items/6352515(冊子版)/https://booth.pm/en/items/6493071(電子版)