あのタイルさえ来てくれれば……!
配置したタイルにチップを置いて、そのタイルが連番で4枚以上繋がったら得点というタイル配置ゲーム。カワサキファクトリーからゲームマーケット2022春に発表された。パズルチックな作品に見えるが、数字は繋がりやすく、それゆえにあえて繋がないという選択肢でインタラクションをもたせている。
ボードの中央に1枚タイルを置き、各自2枚の手札をもってスタート。手番にはまずタイルを引き、手札3枚の中から1枚をボード上に置く。すでにあるタイルと隣接する必要はない。その後に手持ちのチップを今置いたタイルの上に置くか、手持ちのチップを重ねてダブルチップを作る。ダブルチップは後の手番で、タイルに置くことができ、得点が2倍になる。
山札がなくなり、全員手札を使い切ったらゲーム終了で、その時点で連番で4枚以上一筆書きのようにつながっている「コネクト状態」のタイルに載っているチップだけが得点になる。
最初から数枚のタイルが抜かれているので絶対出て来ないタイルがあるが、それでもみんなで協力すれば連番で繋ぐのは容易だ。しかしみんなで協力しても全員同じ得点になってしまうわけで、どこかで裏切ったり出し抜いたりしなければならない。コネクト間近になっているエリアに続く番号を引いた場合、素直に置いて相乗りを狙うか、あえて遠くにおいて妨害するか悩ましい。
逆に自分だけ得するような置き方をすると、肝心のタイルを離れたところに置かれてしまう。そこでコネクト状態になるタイルがあっても、あえてチップを置かずに取っておくという作戦もある。「来ない来ないと思ってたら、それ持ってたんですか~!」。一方、「嵌張ズッポリ」もあって、運の要素も楽しめる。
別府さい氏のアートワークも美しく、ドイツの出版社から出ていると言われても驚かないぐらいの素晴らしい出来栄えだ。
コネクト37
ゲームデザイン:川崎晋/イラスト:別府さい
カワサキファクトリー(2022年)
2~4人用/8歳以上/15分
通販:JELLY JELLY STORE/ボドゲーマ