プラネピタ(Planepita)

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謎の重力の正体は…磁力

おはじきゲームはたくさんあるが、『キャロム』ぐらい広い盤面ならまだしも、盤面が狭くなるほど微妙な力加減が求められ、弱すぎて空振りしたり、強すぎて盤面から飛び出したりしてしまうのは爽快感がない。

その点で、クラウドファンディングで100万円以上を集め、製品化されたこの作品のコマの動きは衝撃的だった。コマの片面に磁石、ボードの内部に鉄が埋め込まれており、狭い盤面でぶつけられても持ちこたえるのである。それは超重力で宇宙人たちが動けなくなったかのよう。これで爽快感だけでなく、強弱を気にせず方向や角度の微調整もできるようになった。

円形のボードは4分割されており、それぞれ自分のサイドにアクリル板の宇宙船を置いて、コマを盤上に弾く。弾く時は磁石のない面で。弾き終わった後、そのままにするか裏返して磁石の面を下にするか選ぶ。裏返しにすると飛ばされにくくなるが、陣取りの時は1ポイント分にしかならない。そのままだと飛ばされやすいが2ポイント分になる。外のエリアなら狙われないだろうと裏返さないでいると、流れ弾が当たるかもしれない。

エリアは同心円状に3つあり、それぞれポイントの一番多い人が得点できる。中央の得点が一番高いため、カーリングのようにみんなが中央を狙う。裏返したコマでも、当たりどころがよければ外側にはじき出すことができるだろう。黒いお邪魔キャラがいるエリアはコマが取り除かれるだけでなく、そのエリアでコマは裏返せなくなる。お邪魔キャラにぶつけて逆転を狙うのもあり。

ポイントが同じだったらそのエリアの得点は次のラウンドに持ち越され、一層激しい戦いが繰り広げられる。最後の一投までどうなるかわからずハイテンションで楽しめた。

プラネピタ
ゲームデザイン:藤縄英佑・堀和紀/イラスト:遠山美月
SzpiLAB(2022年)
2~4人用/6歳以上/20~30分

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