今年もあと1週間となったところで、今年の主なニュースをまとめた。記事のアクセス数・ブックマーク数などをもとにリストアップしてランキング。
1.ボードゲームの世界選手権で日本代表次々と優勝
8月にモンテカルロで行われた第43回バックギャモン世界選手権で矢澤亜希子氏が4年ぶり2度目の優勝(日本代表としては4度目の優勝)。10月にプラハで行われた第42回オセロ世界選手権で小学5年生の福地啓介氏が史上最年少で優勝。10月にエッセンで行われた第13回カルカソンヌ世界選手権で藤本巌郎氏が日本代表としては4年ぶり2度目の優勝(URL )。11月にエルサレムで行われた第10回ラミィキューブ世界選手権で沼尻こうへい氏が日本代表としては2大会連続4度目の優勝(URL )。日本の存在感を世界に示した。
2.『アズール』がドイツ年間ゲーム大賞、ドイツゲーム賞ダブル受賞
タイルを集めてパターンを作るボードゲーム『アズール』が7月に発表された審査員賞「ドイツ年間ゲーム大賞(Spiel des Jahres)」で大賞に選ばれ(URL )、さらに9月に発表されたファン投票「ドイツゲーム賞(Deutscher Spielepreis)」で1位(URL )。ダブル受賞は『ドミニオン』以来9年ぶり7タイトル目で、10年に1度の傑作といえるだろう。
3.中国のデザインコンテストで審査員全員辞任
ヨカゲームズ(中国)が今年初めて開催した「世界オリジナルボードゲームデザインコンテスト(World Original Design Contest of Board Game)」で、審査員だったR.クニツィア氏が同社の知的財産権侵害を理由に審査員を辞任。同じく審査員だった健部伸明氏、カナイセイジ氏らも辞任し、審査員がいなくなるという事態になった。コンテストはスタッフで行われ、日本人作品が大賞に選ばれている。国内でも『ストリームス』の作者クレジット、『ワードウルフ』の製品化、『人狼ビギナーズ』の「ワンナイトルール」など、デザイナーと出版社でトラブルになるケースが目立ち、デザイナーの権利がどこまで認められるかが大きな関心を呼んだ1年となった(URL )。
4.『ダウンタウンのガキの使いやあらへんで!』でボードゲーム特集
日テレ系の深夜バラエティテレビ番組「ダウンタウンのガキの使いやあらへんで!」で3月、6月(2回)、11月とから4回にわたり、「世界のテーブルゲームを遊び尽くせ!」が放映された。第1回はライトゲームばかりで参加者も乗り気でなかったが、回を重ねるごとに遊びごたえのあるゲームが増え、参加者の楽しむ様子が見られた。『おばけキャッチ』『スピードカップス』『ゴブレットゴブラーズ』など取り上げられたゲームは放映後、購入したい人が殺到し、メディアの影響力の大きさを物語った(URL )。
5.カフェ出店ペース衰えず週1以上
今年も昨年と同様、1週間に1店舗以上のペースでボードゲームカフェ/バー/プレイスペースが新規オープンした(昨年67店舗、今年64店舗)。全国津々浦々に広がり、手軽な娯楽としてボードゲームの魅力を発信している。その一方で閉店を余儀なくされるケースも出ており、すでに飽和状態になっていることも伺える。また、マルチ商法や霊感商法で人を集めるための隠れ蓑となっているという報告も寄せられており(URL )、来年は持続可能性と健全性が問われることになりそうだ。
6.「これはゲームなのか?展」開催
5月末から1週間、東京神田にて企画展「これはゲームなのか?展 #1ルールで世界する」が行われ、期間中3000人が入場、入場制限がかかるほどの盛況。「これはゲームなのか?」は流行語にもなった。ゲームマーケット常連の出展者10組が意欲的な展示を行い、そのうちいくつかは製品化もされ、第2回の開催も予定されている(URL )。
7.アダルトボードゲームフェス初開催
18歳以上を対象とするボードゲームをプレゼンしたりみんなで考えたりするイベント「アダルトボードゲームフェス」が3月に大阪・なんば紅鶴で(URL )、11月に東京・阿佐ヶ谷Loft Aで開催され(URL )、それぞれほぼ満席の参加者で賑わった。ゲームマーケットでは展示できないボードゲームの受け皿として、今後も開催が予定されている。
8.メイフェアゲームズ廃業
鉄道ゲームや『カタン』英語版などで知られるメイフェアゲームズ(アメリカ)が2月、ボードゲーム出版を廃業することを発表した。2013年にルックアウトシュピーレ(ドイツ)を買収し、ドイツのゲーマーズゲームの北米市場開拓を目指したが、自社製品の開発が課題となっていた。ルックアウトシュピーレは代わってアスモデグループ(フランス)傘下となり、ドイツ市場への影響力も一層強めている(URL )。
9.しゅぴ~る遊園地解散
ボードゲームアイドル「しゅぴ~る遊園地」は12月のラストライブをもって解散することを発表した。2016年8月に活動をスタートし、CDのリリース、ボードゲームカフェイベントへの出演、ネット番組の配信など精力的に活動してきたが、メンバー間の活動の違いが目立ち、運営側の方針の変更があったという。メンバーの珠洲ノらめる氏は今後ソロ活動に切り替える(URL )。
10.東京都高等学校ボードゲーム連盟発足
6月、中央大学杉並高校において「東京都高等学校ボードゲーム連盟」が発足した。中央大学杉並、武蔵、日本学園、朋優学院、堀越、獨協の6校が加盟し、11月に第1回選手権大会が開かれた。今後、加盟校の増加やほかの道府県での広がりが期待される(URL )。
みなさんにとって、インパクトの大きかったニュースは何でしたか? 記事タイトル下のツイートボタンでつぶやいて頂ければ嬉しいです。