うんちしたのは……誰か分からない
うんちの犯人の疑いをほかのプレイヤーに押し付けあうカードゲーム。犯人は次第に絞り込まれていくが、それが誰だったか覚えていないとしらを切れない。
各プレイヤー、6種類のペットが描かれたカードをもってスタート。スタートプレイヤーが手札からカードを出して、「ネコじゃないよ、ウサギがやったんだよ」というように、別のペットにうんちの疑いをなすりつける。ほかのプレイヤーは、その宣言を聞いてすかさずウサギのカードを出し、出した人が「ウサギじゃないよ、金魚だよ」というように別のペットに疑いをなすりつけていく。
こうして手札を全部出すことができたらゲームから抜けることができるが、すでにほかの全員が出したペットを宣言してしまったらペナルティとしてリビングルームのウンチを片付けなければならない。
最初はどの動物も人数分いるわけが、ゲームが進むにつれて全員のカードが減っていき、疑いを押し付けようにもその動物がいないかもしれない。どの動物が何回言われたかを正確に記憶できれば、まだ言われていない動物を当てることができるわけだが、同時プレイのスピーディーな展開の中で、正確に記憶することは不可能に近い。ここが記憶ゲーム特有の重苦しさを緩和している。あまり言われていない動物は何だったか、何となく感覚で答えるしかない。そのあやふやさが楽しい。
ゲームは誰かが1人残されるよりも、その前に誰かが間違うほうが多い。だからできれば序盤にどんどん出して、終盤は黙っているというリスク回避策もある。だが持っている動物がコールされれば出さざるを得ないわけで、終盤に向けて緊張感がどんどん高まっていく。誰かが間違うたびに悲喜こもごもの歓声が上がるパーティーゲームだ。
Who Did It?
ゲームデザイン・J.ファブル=ゴダール/イラスト・S.オーギア
ブルーオレンジゲームズ+テンデイズゲームズ(2018年)
3~6人用、6歳以上、20分
テンデイズゲームズ:うんちしたのだあれ?