メイフェアゲームズ(アメリカ)は10日、今後のボードゲーム出版を廃業することを発表した。メイフェアゲームズ傘下にあったルックアウト・シュピーレ(ドイツ)は、アスモデグループ(フランス)に移行し、独立スタジオとしてボードゲーム制作を継続する。
メイフェアゲームズは1981年、鉄道ボードゲーム『エンパイア・ビルダー』を出版するためにシカゴで設立された。18XXシリーズなどの鉄道ゲームからファミリーゲームにも進出し、1996年に『カタン』の英語版を取り扱ってから急成長。2013年にはルックアウトシュピーレ(ドイツ)を買収し(TGiWニュース )、『アグリコラ』など人気ゲームを北米市場に売り込んだ。しかし2016年に『カタン』の権利をアスモデ傘下のカタンスタジオに渡し、ルックアウトシュピーレの英語版が同社のラインナップのほぼ全てという状況の中で、メイフェアゲームズオリジナルタイトルの開発が課題となっていた。
ルックアウトシュピーレ社を含むメイフェアゲームズの製品はアスモデ北米支社に売却され、ルックアウトシュピーレは今後、アスモデグループ傘下の独立スタジオとなる。『アグリコラ』『ル・アーブル』『カヴェルナ』などの販売は、アスモデに変更される北米を除いてこれまで通りとなる見込み。先日のニュルンベルク玩具見本市では、同社が『パッチワーク』の新シリーズを制作することを発表している。
アスモデグループは昨年始めにハイデルベルガーを買収しており(TGiWニュース )、さらにルックアウトシュピーレを傘下におさめたことでドイツ市場への影響力がさらに強まりそうだ。