「よし、いったか?!」「あー、ダメだった!」
渋谷のスクランブル交差点は、実は外国人に人気の観光スポットだ。一度に3000人が渡る様子が珍しがられ、交差点をバックにして自撮り写真を撮る人も。その中で、赤信号でもかまわず渡ろうとする外国人をテーマにしたゲームが『外人ダッシュ!!』である。動体視力を駆使して、パトカーやバイクにはねられないように交差点を渡ろう!(※よいこは青信号になってから渡りましょう。)
使う道具は、ポーカーチップ5枚。それぞれ片面に車やバイク、もう片面に横断歩道が描いてある。これを指ではじき、車やバイクの面が出れば交差点に入ってきて危険なことを表す。
そして今回の道カードを公開。そこには車やバイクがいろいろなパターンで描かれている。ポーカーチップを指で弾いて回し、今回どの乗り物が交差点に入ってくるかを決めるので、その乗り物が入っていないカードをいち早く取るのだ。勝負!
闇雲にとっては車にはねられてしまうが、チップがどちらかに倒れるのをしっかり確認してからでは遅い。チップの動きをしっかり観察して、取る道カードを瞬時に判断しなければならない。どの道カードもダメだと分かったら、「押しボタンカード」を取ろう。
うまく今回乗り物が入ってこなかったカードを取ったら得点。間違って取ると横断失敗となりペナルティ(3回失敗で脱落)になってしまう。これを繰り返して規程点に達したら勝ち。
このゲームは『花火』や『世界の七不思議』のデザイナーであるA.ボザ(フランス)らがゲームマーケット2016春で発表した。一番の注目を浴びたものの、得意不得意がはっきり分かれるアクション&パターン認識ゲームだったことから、ゲーマーからの高い評価を得ることはできなかった。しかしやってみると観察力に加え、先に回り終わったコインから絶対安全だと分かるカードを選択する判断能力も試されて面白い。何よりも赤信号であの広い交差点を渡るというドキドキ感が、このゲームではうまく表現されていると思う。まさに同人・インディーズ主体となった今日のゲームマーケットで発表するのに相応しいゲームといえよう。
外人ダッシュ!!
デザイン:A.ボザ&C.ルブラ/イラスト:長谷川登鯉
3~6人用/7歳以上/15分