★ポルタ・ニグラ(Porta Nigra)
W.クラマー、M.キースリング作、2~4人用、12歳以上、90分。
アウグスタ・トレヴェルム(今日のドイツ中西部の都市トリーア)に豪華な建物が建ちました。今日もそびえ立っているポルタ・ニグラ(黒い門)です。大賞作家のクラマーとキースリングが同名のボードゲームをデザインしました。プレイヤーは建築家となります。手番には2枚の手札から1枚のアクションカードを出さなければなりません。簡単そうに聞こえますが、建築家は現場を周回しており、タイミングの問題が難しいと分かるでしょう。購入した石材で建設して儲けるには、適切な場所にいなければなりません。コストもかかります。
ルールは難しくありませんが、戦術の深さが有ります。立体の石材コマと雰囲気たっぷりのイラスト、直感的なシンボルにより、エキサイティングな建築競争に没頭するでしょう。
★私の村の人生(My Village)
I.ブラント&M.ブラント作、2~4人用、12歳以上、90分。
2012年にドイツ年間エキスパートゲーム大賞、ドイツゲーム賞を受賞した作品のダイスゲーム版。ラウンドごとにダイスを振り、順番に2個ずつ選んでアクションを行います。選んだ2個のダイスに対応するカードを取り、アイテムを製造したり、買物客に配達したり、旅を進めたりしていきます。教会を作ればさまざまな特殊能力が得られ、議会を作れば得点源が増えます。アクションは時間のコストもかかり、一定の時間を費やすと村人が亡くなるシステムは踏襲されましたが、さらにネズミダイスが加わり、放っておくと得点源がネズミに食べられてしまいます。ダイスゲームながら、どのアクションを選んでどの分野に力を入れるかという選択が悩ましい作品です。
★モンバサ(Mombasa)
A.プフィシュター作、2~5人用、12歳以上、60~120分。
大交易会社時代に、アフリカ大陸で富と名声を手に入れることを目指します。モンバサ、カイロ、セントルイス、ケープタウンの会社に投資するのが儲かることを知っています。コーヒー、バナナ、木綿といった商品によって、徐々に会社の配当が入ってきます。しかし会社の価値は何より、アフリカで交易所をどれくらい増やすかにかかっています。会社を上手に発展させるには、戦術的な巧さが必要です。ほかのプレイヤーに勝つには運よりも思考力が問われることに気付くでしょう。
優れたシステムで戦術の可能性が広がり、ゲームの深みがある作品です。革新的なカードのシステム、常識を超えたセッティング、息を呑むような冥界なイラストで、ゲーマーやエキスパートにとって特別なハイライトになるでしょう。