消去法で取るって
テーブルに置いた5つのコマから、カードを見て素早く1つ取る反射神経ゲーム。得意不得意が出やすいゲームであるが、脳みそがフリーズするくらいフル回転し、アドレナリンが出まくるゲームだった。
ツォッホ社の製品で、全部のコマが総木製なのが嬉しい。本は、カバーと中身が2つの木のパーツからできていて、さすがツォッホ社だ。
コンポーネントだけでなく、内容も高く評価されている。エッセン国際ゲーム祭の後に開かれたドイツのゲーム会では並み居る重量級ゲームに混じって10位という高い評価を得た。メビウス頒布会に入っている人たちも、このゲームを含めて今回のツォッホはどれも当たりだったと口を揃える。
1人がカードをめくって、一斉に対応するコマを探し、早い者勝ちで取る。『ジャングルスピード』タイプのゲームである。カードには、テーブル上にあるコマと同じものが描かれているが、色は同じだったり違っていたり。
色が同じコマだったら、そのコマを取る。これだけなら余裕だ。だが、色違いだったら、色もかたちも合わないものを消去法で取らなければならない。これが難しい。
例えば写真の一番左「灰色のおばけに青いソファ」のカードが出たらどうするか考えよう。テーブルの上にあるおばけは白く、ソファは赤い。色違いなので、どちらも取ってはいけない。灰色でも青でもなく、おばけでもソファでもないもの、つまりボトルを取らなければならない。この判断を一瞬でするわけである。皆さんできますか?
さ・ら・に! 上級ルールでは、カードに本が描かれていたら、取るべきものの名前を口で言わなければならない。例えば「緑の本に白いソファ」だったら、「ネズミ!」といように。超難しいが、ゲーマーは最初から入れることをオススメする。
深夜に遊んだということもあってお手つき続出。最後は獲得したカード枚数で勝負を競うが、間違うたびにカードを捨てなければならない。少し慎重にいくか、間違いを恐れず脊髄反射で取るか。連続でとって調子が出てきたというころが一番間違えやすいようだ。パターン認識ゲームが得意のかゆかゆさんが順当勝ち。私はお手つきを恐れてしまって最下位だったが、エキサイティングで楽しかった。
Geistesblitz
J.ゼメ作/ツォッホ出版(2010年)
2〜8人用、8歳以上、20分